1. 2023年度の年金が増えるのは本当か
厚生労働省によると、2023年度の年金額の例は次のとおりとなります。
- 国民年金(老齢基礎年金):6万6250円(1人分)
- 厚生年金:22万4482円(夫婦2人分※)
※平均的な収入(平均標準報酬(賞与含む月額換算)43万9000円)で40年間就業した場合に受け取り始める年金(老齢厚生年金と2人分の老齢基礎年金(満額))の給付水準
上記のうち、厚生年金の金額は「40年間会社員として月額43万9000円を稼いだ夫の厚生年金と国民年金」と「40年間専業主婦(もしくは自営業など)だった妻」の夫婦2人分の額となります。
2022年度(令和4年度)の金額と比較してみましょう。
- 国民年金(老齢基礎年金):6万4816 円(1人分)
- 厚生年金:21万9593 円(夫婦2人分※)
※平均的な収入(平均標準報酬(賞与含む月額換算)43万9000円)で40年間就業した場合に受け取り始める年金(老齢厚生年金と2人分の老齢基礎年金(満額))の給付水準
厚生年金では21万9593円から4889円のアップ、国民年金の満額は6万4816円から1434円のプラスです。
ただし、2023年度の既裁定者(68 歳以上の方)の老齢基礎年金(満額1人分)は、月額6万6050円(対前年度比+1234 円)です。
いずれにしても増額となる見込みですが、実は単純に喜べない背景もあるのです。