フリーランスなどの自由な働き方を選ぶ方も増えているこんにち。一方で、会社員を辞めて独立すると心配なのが「年金」です。

年金保障が手厚い会社員に比べて、フリーランスなどの自営業者が受給できる年金は少なくなります。では、実際にどの程度の年金を受け取れるのでしょうか。

本記事では、60歳~80歳の厚生年金・国民年金の平均月額一覧を紹介します。年金の繰上げ・繰下げ受給についても解説するので、ぜひ参考にしてみてください。

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1. 厚生年金と国民年金の仕組み

自営業者や専業主婦(夫)などは国民年金のみに加入しますが、会社員や公務員などは国民年金に加えて厚生年金にも加入します。

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出所:厚生労働省「第04話日本の公的年金「2階建て」」

出所:厚生労働省「第04話日本の公的年金「2階建て」」

基本的には、会社員や公務員などは自営業者や専業主婦に比べて受給できる年金が多い傾向にあります。

受給する年金額は、厚生年金は加入期間や年収(上限あり)などにより決まります。

2.【一覧表】厚生年金・国民年金の60歳~80歳の平均月額はいくらか

では、いま年金を受給している方は月にいくらくらい受け取っているのでしょうか。

60歳~80歳の厚生年金と国民年金、それぞれの受給権者数と平均年金月額一覧(2021年度)は、以下のとおりです。

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出所:厚生労働省年金局「令和3年度厚生年金保険・国民年金事業の概況」

出所:厚生労働省年金局「令和3年度厚生年金保険・国民年金事業の概況」

2.1 【厚生年金受給者】60歳~80歳の平均年金月額

平均年金月額:14万3965円

  • 60歳:8万7233円
  • 61歳:9万4433円
  • 62歳:6万1133円
  • 63歳:7万8660円
  • 64歳:7万9829円
  • 65歳:14万5372円
  • 66歳:14万6610円
  • 67歳:14万4389円
  • 68歳:14万2041円
  • 69歳:14万628円
  • 70歳:14万1026円
  • 71歳:14万3259円
  • 72歳:14万6259円
  • 73歳:14万5733円
  • 74歳:14万5304円
  • 75歳:14万5127円
  • 76歳:14万7225円
  • 77歳:14万7881円
  • 78歳:14万9623円
  • 79歳:15万1874円
  • 80歳:15万4133円

※国民年金部分を含む
※64歳以下は、特別支給の報酬比例部分のみを受給する人の平均年金月額を記載

2.2 【国民年金受給者】60歳~80歳の平均年金月額

平均年金月額:5万6368円

  • 60歳:3万8945円
  • 61歳:4万150円
  • 62歳:4万1904円
  • 63歳:4万3316円
  • 64歳:4万3842円
  • 65歳:5万8078円
  • 66歳:5万8016円
  • 67歳:5万7810円
  • 68歳:5万7629円
  • 69歳:5万7308円
  • 70歳:5万7405円
  • 71歳:5万7276円
  • 72歳:5万7131円
  • 73歳:5万7040円
  • 74歳:5万6846円
  • 75歳:5万6643円
  • 76歳:5万6204円
  • 77歳:5万6169円
  • 78歳:5万5844円
  • 79歳:5万5609円
  • 80歳:5万5483円

※64歳以下は、繰上げ支給を選択した人の平均年金月額を記載

一般的に年金の受給開始年齢は65歳からです。

厚生年金はかつて原則60歳から受給可能でしたが、現在は原則65歳からの受給に引き上げられています。ただし、急激な支給額の変化を防ぐため、段階的に支給額を減らす仕組みが適用されました。

現在、この仕組みによって60歳から65歳のあいだに年金の一部(特別支給の報酬比例部分)を受け取っている人がいます。

一覧表に記載している60歳~65歳の平均年金月額は、年金の一部を受け取る人の平均月額を記載しているため、平均年金月額が65歳以上と比べてかなり少額です。

一方で、国民年金の64歳以下は、年金の繰り上げ受給をした人の平均月額を記載しています。

また、厚生年金受給者の平均年金月額と、国民年金のみの受給者の平均年金月額の差は約2.5倍です。

自営業者や専業主婦などは厚生年金を受け取れないため、年金以外にも自分で老後の資金を用意する必要があるでしょう。

3. 年金の繰上げ受給や繰下げ受給とは

年金は原則65歳から受給しますが、60歳~75歳になるまでの間で支給開始時期の選択が可能です。

65歳より早く支給を開始する場合(繰上げ支給)は、支給開始を1カ月早めるごとに年間受給額が0.4%減額となります。

一方で、65歳より支給開始を遅らせる場合(繰下げ支給)、年間支給額の増額率は1カ月ごとに0.7%です。

実際に繰上げ・繰下げ受給を利用している人はどの程度いるのでしょうか。

厚生年金受給者の繰下げ受給・繰下げ受給を選択している人の割合は以下のとおりです。

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出所:厚生労働省年金局「令和3年度厚生年金保険・国民年金事業の概況」

出所:厚生労働省年金局「令和3年度厚生年金保険・国民年金事業の概況」

3.1 年金の繰上げ受給・本来受給・繰下げ受給の割合

  • 2017年度:繰上げ受給0.2% 本来受給99.1% 繰下げ受給0.7%
  • 2018年度:繰上げ受給0.3% 本来受給99.0% 繰下げ受給0.7%
  • 2019年度:繰上げ受給0.4% 本来受給98.8% 繰下げ受給0.8%
  • 2020年度:繰上げ受給0.5% 本来受給98.5% 繰下げ受給1.0%
  • 2021年度:繰上げ受給0.6% 本来受給98.3% 繰下げ受給1.2%

繰上げ受給や繰下げ受給をする人はまだ少数ですが、徐々に利用率は上がっています。

4. まとめにかえて

厚生年金受給者の平均年金月額と、国民年金のみの受給者の平均年金月額には約2.5倍もの差があります。

そのため、フリーランスなどの自営業者が年金だけで老後の生活を乗り切ることは難しいでしょう。

年金の繰下げ受給やiDeCo、NISAなどを利用し、老後のためのお金を用意する工夫が必要です。

参考資料

苛原 寛