「若者のクルマ離れ」の実態について
前述したとおり、移動の手段が多様化している現代では、以前よりも車の必要性が低くなりました。
実際にソニー損害保険株式会社の調査では、20歳までの免許取得率は61.2%だったことに対して、車両所有率は19.6%となりました。
上記の結果からも、「運転免許は一応取得するが、車の運転はしていない」若者が多いことがうかがえます。
また、他の年代と比較しても、20代の免許の取得率と車両保有率の低さが分かります。
実際に、国土交通省がまとめた「交通事故総合分析センターデータの資料」によると、30代から50代の車両保有率が80%台なのに対して、20代では50%台と大きな差が出る結果となりました。
若者が車を保有しない理由としては、「車を購入するお金がない」といった経済的な理由や、「車に乗る必要性を感じない」といった利便性の理由が挙げられます。
ソニー損害保険株式会社の同調査においては、上記の理由から「若者のクルマ離れ」を自覚している人が32.4%もいることも分かっています。
経済的な理由で「免許を所有していても保有していない人」が多く、メーカーに若者向けの車を作ってほしいと感じている人も多いようです。
執筆者
株式会社ナビゲータープラットフォーム メディア編集本部
LIMO編集部記者/編集者/元公務員
京都教育大学卒業。くらしとお金の経済メディア「LIMO(リーモ)」のLIMO編集部で、厚生労働省管轄の公的年金制度や貯蓄、社会保障、退職金など、金融の情報を中心に執筆中。大学卒業後は教育関連企業での営業職を経て、2010年に地方自治体の公務員として入職。「国民健康保険」「後期高齢者医療制度」「福祉医療」等の業務に従事した。主に国民健康保険料の賦課、保険料徴収、高額療養費制度などの給付、国民年金や国民健康保険への資格切り替え、補助金申請等の業務を担う。特に退職に伴う年金や保険の切り替えでは、手続きがもれることで不利益を被ることがないよう丁寧な窓口対応を心がけた。その後、保険代理店にてマーケティング業務に従事。保険料比較サイトの立ち上げに参加した。乗合保険会社の商品ページだけでなく、保険の知識を普及するためのページ作成にも参加。小学校教諭一種免許、幼稚園教諭一種免許、特別支援学校一種免許取得。
はたらく世代のお金の診断・相談サービスを行うマネイロでは、「【計算例付】厚生年金保険料はどのように決まる?ケース別算出方法や受給額を解説」など、お金や年金制度にまつわる記事を発信中。京都府出身。(2024年3月18日更新)