1月下旬から2月にかけて、小学校では新年度に入学する保護者説明会が行われます。
入学までに各家庭で準備して欲しいものや、望ましい文房具、そして学校生活の流れなどが説明されます。
着々と入学が近づいていく時期ですが、年長さんの子ども達にとっては小学生になることを期待し「もう少しで小学生のお兄さんお姉さんになる」と張り切っている一方で、「小1の壁」を突破できるか不安を感じている共働き世帯の親も多いことでしょう。
女性の就業率は年々高まっており、厚生労働省の2019年の調査によると24歳から44歳の女性の就業率は77.7%を記録し、保育所等の施設利用率も45%を超えています。
しかし、小学校入学後は様々な理由で仕事と子育ての両立が難しくなり、「小1の壁」と呼ばれています。
子どもの就学後、退職を避けるにはどうすればいいのか考えていきます。
「小1の壁」登園時間と登校時間の壁
共働き世帯にとって、子どもの就学が大きな悩みの一つとして挙げられるのが、登園時間と登校時間の違いです。
基本的に認定保育所や認定こども園は一日11時間開くことが定められており、7時半から子どもの受け入れをしている認定保育施設だと、午後6時半までに迎えに来ることが目安になります。
これまでは7時台に子どもと一緒に家を出て、保育施設に預けてから勤務先へと向かっていた親にとって、小学校の登校時間が最初の難問です。
親世代が小学生の頃は、早く学校に行って校庭で遊ぶ児童も珍しくありませんでしたが、現在の小学校では働き方改革や児童の怪我防止といった安全対策もあり、早い時間から学校にきて校庭で遊ぶことができなくなっています。
「昇降口の扉が開くのは8時」「学校の門は8時を過ぎないと開かない」など、8時頃にならないと教室や学校の敷地内に入れない小学校が増えています。
これまで、7時過ぎに子どもと一緒に家を出て保育施設に預けていた家庭では「親が先に家を出て子どもが一人で鍵を閉めて登校する」ということになります。
親は「ちゃんと鍵を閉めたか」「無事に学校に着いたか」を常に気にしながら仕事へ向かわないといけません。
何かと不安は尽きませんが、登校時間への対応策を考えましょう。
- 学校に慣れるまで子どもの登校時間にあわせて親自身の出勤時間を調整して様子を見る
- 近所の同級生や上級生と必ず一緒に登校させるようにする
- 一緒に登校する子の親と連絡先の交換をする
安全かつ確実に登校できるよう、周囲の人の協力をしてもらいましょう。
児童館の受け入れ態勢
小学校の下校時間に親が働いていて家に不在という家庭の児童は、専門スタッフがいる放課後児童クラブなどで放課後を過ごすことになります。
放課後児童クラブの利用は事前に申請する必要があり、就学後は保育施設の代わりのような存在になります。
厚生労働省の2022年の調査によると、全国2万6683ヶ所設置され、登録児童者数は過去最高の139万2158人を記録しました。
共働き世帯の増加で児童クラブのニーズは高まってきていますが、受け入れ態勢には少なからず不安も残ります。
児童クラブが学校の敷地内にあるのは全体の53%と、半数近くが小学校以外の場所にあり、下校後は歩いて向かうことになります。
そして、親が迎えに行くまで児童クラブで過ごすことになります。
移動時の不安はあるものの、放課後過ごす場所が確保されているのは心強いものがあります。
しかし、国の延長保育拡充支援もあり延長保育を実施する保育施設が増えている一方で、児童館の利用時間は保育施設と差が生じています。
2022年の児童クラブの平日の終了時刻は以下の通りになっています。
- 17時まで 0.4%
- 17時1分から18時 17.2%
- 18時1分から18時30分 21.7%
- 18時31分から19時 53.1%
- 19時1分以降 7.7%
迎えに行く親は終了時刻に間に合うように急がなければなりません。
- 保育施設と児童クラブの違いを職場に説明する
- 夫婦で話し合い仕事が早く終わる方が迎えに行くよう臨機応変に対応する
- どうしても遅くなる日は遅くまで預けられる民間の児童クラブの利用を検討する
職場や夫婦で話し合いをし、迎えの時間に臨機応変に対応できるようにしてください。
放課後の居場所作りが大切に
小学校生活がスタートし慣れてくると、児童クラブよりも「近所の友だちと遊びたいから児童クラブを辞めたい」「児童クラブが嫌だ」と子どもが言い出すこともあります。
「子どものストレスになっているなら」と親も悩むところです。
しかし、小学生になると行動範囲や交友関係も広がり、児童クラブを辞めてしまうと誰とどこで過ごしているのか把握しにくくなります。
子どもにとっては不満が募るかもしれませんが、児童クラブは子ども達の安全確保や健全に過ごす役割を担っています。
児童クラブの必要性について、親子でしっかり話し合う時間を作りましょう。
- 子ども一人でいると地震などが発生した時に生死にかかわると現実を伝える
- 児童クラブの先生に相談する
- 小学校や児童クラブ近くにある習い事に通わせて施設で過ごす時間を減らす
子どもがどうしても児童クラブに合わなさそうであれば、習い事をして過ごす時間を減らすなど、ストレス軽減策も考えておきたいですね。
小1の壁=就学で増える子どもの預け先問題
現在、3歳児から通える幼稚園でも延長保育や夏休みなどの「休業中も預かる施設」が増えており、妊娠を機に仕事を辞めたママにとっても復職しやすい環境が整ってきています。
しかし、せっかくキャリアを築いていても、小学校入学を機に退職も考えてしまうほど難題が次々降りかかります。
退職が頭をよぎることもあると思いますが、一度退職してしまうと以前と同じような待遇を得られるとは限りません。
教育費は成長と共に増えていくため、継続して働いた方が家計も安定します。
子どもが小学校に入学をする時、学校生活の流れや保育施設と児童クラブの違いを理解し、トラブルが発生しないように親子でしっかり話し合いを繰り返していきたいですね。



