住宅ローン利用者は約8割

新築の注文住宅取得世帯において、住宅ローンを利用した人は全国で84.1%でした。返済期間は35年以上が最も多く、70%以上を占めていました。

住宅ローン年間返済額は約140万円

住宅ローン年間返済額の全国平均は139万4000円で、月間平均では約11万7000円でした。月々の住宅ローン返済額が、家計を圧迫しすぎないように借り入れすることが重要です。

住宅ローンの金利タイプは「変動金利型」が多数

全国の注文住宅取得世帯における、住宅ローンの金利タイプと割合を表にまとめました。

出所:国土交通省「令和3年度住宅市場動向調査報告書」をもとに筆者作成

6割以上の人が変動金利型を選択しているのがわかります。

変動金利型

変動金利型とは、市場の金利に連動して金利や返済額の見直しがあるタイプです。金利は1年に2回、返済額は5年に1回見直されるのが一般的です。

現在住宅ローンは低金利ですが、市場の金利動向に左右されるため、将来的に金利が高くなるリスクがあります。

固定金利期間選択型

固定金利期間選択型とは、選択した期間は金利が固定されるタイプです。選択期間以降は、変動金利型になるか、改めて固定金利期間を選択するケースがあります。

全期間固定金利型

全期間固定金利型とは、借入時から返済終了まで金利と返済額が固定されるタイプです。

市場の金利変動に影響されませんが、変動金利型よりも金利が高めです。

住宅金融支援機構と民間金融機関が提携して提供している「フラット35」は、全期間固定金利型にあたります。

世帯年収600万円ではいくら借りられるの?

公的資料を基に全国の注文住宅取得世帯の傾向を紹介しましたが、世帯年収600万円ではどれくらい住宅ローンを借りられるのでしょうか。

住宅金融支援機構の「2021年度 フラット35利用者調査」によると、土地付注文住宅を購入した人の年収倍率の全国平均は7.5倍でした。

年収倍率とは、住宅購入価格が世帯年収の何倍であるかを示す指標です。世帯年収が600万円であれば、借入金額は4500万円までが目安となります。

しかし、借入金額が大きくなると毎月の住宅ローン返済額が大きくなるので、月々の返済額がいくらになるのか確認が必要です。