2023年度(令和5年度)と2024年度(令和6年度)の国民年金保険料が、1月20日に厚生労働省より公表されました。
2023年度は今より70円引き下げになることがわかっていましたが、2024年度は月額460円増えることになります。
詳しく見ていくとともに、負担を軽減する前納や早割、国民年金保険料免除・納付猶予制度についても見ていきましょう。
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1. 【国民年金保険料】2023年度と2024年度はいくらか
厚生労働省によると、2023年度と2024年度の国民年金保険料は次のとおり決定されました。
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出所:厚生労働省「令和5年度の年金額改定についてお知らせします」
- 2023年度:1万6520円(年間19万8240円)
- 2024年度:1万6980円(年間20万3760円)
2022年度から2023年度にかけては70円(年間840円)引き下げられますが、2024年度には460円(年間5520円)も増加します。
2004年の年金制度改正により、国民年金の保険料は毎年段階的に引き上げられてきました。
2017年度には上限の1万6900円に達したものの、2019年度にはさらなる制度改正により1万7000円となりました。
ただし、実際の保険料額は、名目賃金の変動に応じて毎年度改定されます。これにより、2024年度の保険料額が上記のとおり決定された形です。
自営業者などの第1号被保険者は、年間約20万円の国民年金保険料を支払うことになります(第2号被保険者は、国民年金を含む厚生年金保険料を、給与天引きにて納付)。
負担に感じる方も多いのではないでしょうか。
2. 国民年金保険料の支払い方法
国民年金保険料の支払い方法には、口座振替、現金、クレジットカード払いがあります。納付期限は「納付対象月の翌日末日」までです。
例えば2023年4月分については、5月末までに支払う必要があるということです。
ただし、前納制度を利用するとこの限りではありません。さらに、保険料負担を軽減することも可能です。
3. 国民年金保険料の前納制度
国民年金保険料は、前納として「6カ月前納」「1年前納」「2年前納」が可能です。
前納制度を利用すると、保険料の割引が受けられます。
3.1 口座振替の前納は最大1万6100円の割引
口座振替で2年前納した場合、1万6100円が割引されます。
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出所:日本年金機構「国民年金保険料の「2年前納」制度」
(2023年度保険料1万6520円×12カ月)+(2024年度保険料1万6980円×12カ月)=40万2000円
40万2000円-1万6100円=38万5900円(2年分前納した場合の合計保険料)
ほぼ1カ月分の保険料が割引になると思うと、オトクに感じますね。
2年分が難しい場合、半年だけでも前納すれば、1130円の割引になります。
前納を利用する場合は、「国民年金保険料口座振替納付(変更)申出書兼国民年金保険料口座振替依頼書」に必要事項を記入の上、預貯金口座をお持ちの金融機関(郵便局を含む)の窓口、または年金事務所に提出します。
申込期限は2月末日なので注意しましょう。
3.2 現金やクレジットカードでの前納は最大1万4830円の割引
現金やクレジットカードで前納した場合の割引額は、以下のとおりです。
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出所:日本年金機構「国民年金保険料の「2年前納」制度」
2年分を前納する場合、割引額の総額は1万4830円になりました。口座振替での割引額よりは少ないものの、やはり大きな金額ですよね。
クレジットカードで前納する場合、「国民年金保険料クレジットカード納付(変更)申出書」に必要事項を記入の上、年金事務所に提出します。
こちらも2月末日が申込期限となっています。
現金での2年前納をする場合、毎年2月1日から申出書の受付が開始されます。
年金事務所から書類を送付してもらうか、日本年金機構のホームページからダウンロードし、年金事務所に提出します。
4. 口座振替での早割
前納として、一度に大きな金額が必要になる点がネックになる場合、口座振替の早割を利用することも可能です。
早割とは、翌月末引き落としを「当月末引落し」にすることで、年間600円(月額50円)の国民年金保険料が割引となる制度です。
口座振替が開始された月は2カ月分の引き落としとなりますが、それ以降は毎月割引が受けられます。
ただし、すでに口座振替で前納している方は、早割に変更すると割引額の合計額が少なくなるので注意が必要です。
5. 国民年金保険料免除・納付猶予制度
もし、収入の減少や失業等により国民年金保険料を納めることが経済的に困難な場合、手続きをすることで国民年金保険料免除・納付猶予制度が利用できる可能性があります。
何の手続きもなく未納の場合、将来の年金額はその分減ってしまい、さらに資格期間が満たされない場合、受給権が得られない事態となります。
もし保険料の免除や納付猶予が承認されたなら、その期間は年金の受給資格期間に算入されます。
ただし、将来の年金額は期間に応じて減額されます。
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出所:日本年金機構「国民年金保険料の免除制度・納付猶予制度」
また、納付猶予になった期間は年金額には反映されないことに注意しましょう。
6. まとめにかえて
2023年度の年金額は3年ぶりのプラス改定となりましたが、物価上昇には追いつけず、実質的には目減りと言われています。
年金のニュースに触れるたび、将来の年金制度に不安を持つ方は多いかもしれません。
しかし、だからといって年金保険料の未納は認められません。
負担は決して少なくありませんが、前納や早割なども利用し、確実に納めるようにしましょう。
参考資料
- 厚生労働省「令和5年度の年金額改定についてお知らせします」
- 日本年金機構「国民年金保険料の「2年前納」制度」
- 日本年金機構「国民年金前納割引制度(口座振替 早割)」
- 日本年金機構「国民年金保険料の免除制度・納付猶予制度」
太田 彩子
