「効率的な企業」に労働力が移れば、日本経済全体の効率性アップにも
上記とは反対に、「ゾンビ企業だって倒産すれば悲惨なのだから、見殺しにすべきでない」という考え方もあるでしょう。しかし、筆者はそうは思いません。
労働力不足という事は、誰かが我慢をしなければならないわけですね。そこで効率的な企業に我慢してもらうよりは、非効率な企業が業容を縮小したりゾンビ企業が倒産したりする方がマシでしょう。
非効率企業の経営者やゾンビ企業の経営者は困ったとしても、労働者は失業して路頭に迷うことがない、ということが大切です。
好況時で労働力不足ならば、非効率企業やゾンビ企業を辞めた労働者は、すぐに高い賃金の仕事を見つけることができるでしょう。困らないどころか、状況が改善すると期待されるわけです。
非効率な企業から効率的な企業に労働力が移動すれば、日本経済全体としての効率性向上に繋がります。それも素晴らしいことですね。
本稿は、以上です。なお、本稿は厳密さより理解の容易さを優先しているため、細部が事実と異なる場合があります。
塚崎 公義
