認知症の人に多い金銭トラブル1.詐欺のターゲットになりやすい

認知機能が低下した高齢者は、相手をすぐに信用するなど簡単に騙しやすいため詐欺のターゲットになりやすい傾向でにあります。

たとえば、役所の職員や銀行職員を装った訪問者にキャッシュカードや現金を騙し取られたり、自宅に訪問した悪徳業者に高額な商品を購入させられたりなどのトラブルに遭いやすくなるため、注意が必要です。

認知症の人に多い金銭トラブル2.金銭管理が正しくできない

認知症により判断能力や記憶力が衰えると、お金の計算ができなくなり、計画的にお金を使えないなど正しい金銭管理ができなくなる場合もあります。

たとえば、年金が支給されると全て引き出してお金を使い込んでしまう、もしくは浪費して家族が気がついた時には多額の借金を抱えているなどのケースがあります。

認知症の人に多い金銭トラブル3.お金や通帳を盗られたと思い込む

財布や通帳の保管場所を忘れてしまうことなどをきっかけに、「盗まれた」と思い込む被害妄想を引き起こすケースもあります。

家族や知人など身近な人が盗んだと思い込むため、人間関係が悪化したり、介護する家族が疲弊したりする事例も少なくありません。

認知症の人に多い金銭トラブル4.預金口座が凍結される

認知症と判明すると金融機関に預金口座を凍結される可能性があります。

これは、認知症の方が詐欺などのトラブルに巻き込まれて財産を失うリスクを回避するためです。

預金口座が凍結されると、たとえ家族であっても預金の引き出しができなくなるため注意が必要です。

なお、口座の凍結を解除するには、このあと紹介する「成年後見制度」などを利用して手続きを行う必要があります。