ところで、75年前はさておき、自由に将来を決められる時代になってなお、みんなで同じ目標を掲げているのが解せません。
やれ多様化、やれ個性尊重だと叫ばれる時代の流れに逆行するかのように、現在の小・中学生はあらゆる面で同一化を望む傾向が強くなっています。だからといって将来目標まで、みんなと同じにしていていいのでしょうか。
「みんな同じ」ということは、その分だけ、ライバルが多いということであり、競争率が高くなるということです。むしろ「安定」とは逆の将来が待っていると言えます。子どもたちの無心の思いを邪魔するようで心苦しいのですが、いずれ転向をよぎなくされる公算が高いと言わざるをえません。
そのときを迎えた現在の小・中学生が親になったら、子どもたちにどんな将来目標を教えるのか、興味津々です。
間宮 書子