3. 年金受給者はいま年金をどれくらいもらっている?

もちろん年金受給額は、物価や賃金の変動を受けて見直しが行われるため、あくまでも「イメージ」にはなります。

ですが、いま現在の受給額について知ることで、自身の老後生活を見据える上での参考にはなるはずです。

まず、会社員・公務員などが受け取る厚生年金の受給額について見ていきます。なお、以下に記載する「厚生年金保険(第1号)年金月額」には、基礎年金(国民年金)月額が含まれます。

出所:厚生労働省「令和3年度 厚生年金保険・国民年金事業の概況」

 
  • 男性:16万3380円
  • 女性:10万4686円

全体:14万3965円

特徴として、男女間の差が大きくなっています。これは、厚生年金の受給額が現役時代の収入や勤続年数(厚生年金加入期間)によって決まることが影響していると考えられます。

特に女性に関しては、出産や育児をきっかけに働き方に変化が出るケースが多く、将来的な年金受給額が男性に比べて少なくなっているという結果となっています。

次に、自営業・フリーランス、専業主婦(主夫)など、厚生年金加入期間がない人が受け取っている「国民年金(基礎年金)」の受給額をみてみましょう。

出所:厚生労働省「令和3年度 厚生年金保険・国民年金事業の概況」

  • 男性:5万9013円
  • 女性:5万4346円

全体:5万6368円

男女の差はほとんどなく、おおよそ5万円台となっています。ちなみに、国民年金保険料を40年間納めた方が受け取れる満額は6万4816円(2022年度・月額)です。

国民年金のみを受け取る予定の場合は、できるだけ早めに老後資金の準備をスタートされることをおすすめします。