3. 70歳代の単身世帯「平均貯蓄額」はいくらか
さて、年金だけで生活することが難しい場合、不足する部分を補うのが「貯蓄」ですね。
金融広報中央委員会「家計の金融行動に関する世論調査[単身世帯調査](令和3年)」を参考に、70歳以上・単身世帯の貯蓄額を確認していきましょう。
3.1 70歳代・単身世帯「貯蓄の平均と中央値」(金融資産を保有していない世帯を含む)
- 平均:1786万円
- 中央値:800万円
3.2 70歳代・単身世帯「金融資産保有額」(金融資産を保有していない世帯を含む)
- 金融資産非保有:25.1%
- 100万円未満:5.3%
- 100~200万円未満:3.3%
- 200~300万円未満:2.7%
- 300~400万円未満:2.7%
- 400~500万円未満:2.0%
- 500~700万円未満:6.2%
- 700~1000万円未満:5.3%
- 1000~1500万円未満:10.4%
- 1500~2000万円未満:7.1%
- 2000~3000万円未満:8.2%
- 3000万円以上:20.2%
- 無回答:1.6%
70歳代・おひとり世帯の貯蓄額は平均で1000万円を超えましたが、より実態に近い中央値は800万円でした。
2000万円以上を保有する世帯が28.4%を占める一方、100万円未満の世帯が30.4%。ほぼ同じ割合で存在することがわかります。また、金融資産非保有、つまり「貯蓄が全くない世帯」が25.1%となっている点は、看過できないと言えるでしょう。
年金額や、老後の暮らしに必要となる資金は人それぞれ。ライフスタイルや健康状態によっても変わるでしょう。おひとりさまシニアの場合、介護が必要となったときに外部のサービスをフル活用する必要が出てくる可能性が高い点なども、ぜひ頭に入れておきたいところですね。