1. 年金の「繰下げ受給」とは
現行の公的年金制度では、国民年金・厚生年金ともに受給開始年齢は原則65歳。
とはいえ、65歳以降の就業率が上がるこんにち。まだ年金を受け取らなくても生活できる場合は、受給開始を後ろ倒しにすることができます。
このしくみを「年金の繰下げ受給」といいます。受給スタートを1カ月遅らせる(繰下げる)ごとに、0.7%年金が増えるしくみです。
66歳~75歳までの間で繰下げできるため、仮に75歳から受給を開始した場合は年金額が184%にまで上がるわけですね。
一度決まった増額率は生涯変わりません。この長寿時代に年金を高水準でキープできるのは頼もしい話ではあります。
さて、メリットはかなり大きいように見える「繰下げ受給」の制度ですが、やはり事前に知っておきたい「落とし穴」はあります。
執筆者
兵庫県芦屋市出身。同志社香里高校・同志社大学政策学部卒業後、損保ジャパン日本興亜(旧日本興亜損保)へ入社。保険代理店への保険商品案内営業に従事。その後、実際に窓口でお客様へ提案したいとの思いから東京スター銀行のリテール営業へ転身。2011年より現在までファイナンシャルアドバイザーとして個人のお金の悩みを解決してきた。2012年より個人販売の全行員内ランキングでは9年間で10位以内から一度も落ちることなく、2014年2位 2019年3位 2020年1位 2021年2位と安定して好成績をおさめた。また周囲への育成にも力を入れており、2014年以降8年連続で途中2度の転勤もありながら、所属支店の成績を31店舗中1位にしてきた。現在は個人向け資産運用会社にて、資産運用のサポート業務をおこなう。一種外務員資格(証券外務員一種)、生命保険販売資格、損害保険販売資格、2級ファイナンシャル・プランニング技能士(FP2級)を保有。