2. 65歳以上・リタイア世帯の平均貯蓄額「2000万円以上」は必要か

同資料より、世帯主が65歳以上の無職世帯の平均貯蓄額とその内訳についても見ていきましょう。

出所:総務省統計局「家計調査報告(貯蓄・負債編)-2021年(令和3年)平均結果-(二人以上の世帯)」

2.1【無職世帯】世帯主が65歳以上の貯蓄額(2021年)

  • 貯蓄現在高:2342万円

2.2【無職世帯】世帯主が65歳以上の貯蓄の内訳(2021年)

  • 通貨性預貯金:623万円(26.6%)
  • 定期性預貯金:924万円(39.5%)
  • 生命保険など:403万円(17.2%)
  • 有価証券:388万円(16.6%)
  • 金融機関外:4万円(0.2%)

全体の66.1%を預貯金が占めていますね。日本人は預貯金に信頼を寄せ、投資はあまり好まないなどとしばしば言われます。

投資信託や株式などの「有価証券」が占める割合は16.6%。資産運用でお金を育てている世帯は一定数いることがわかります。

2022年12月に公表された「令和5年度税制改正大綱」には、NISA制度が大きく拡充する改革が盛り込まれました。

これまで資産運用をスタートすることに躊躇していた人たちにとって、投資へのハードルが下がるかもしれませんね。今後は有価証券が占める割合が増える可能性もあるでしょう。