ちなみに、相続対策はアパートを新築するだけが能ではありません。多少の相続税なら実は何もしないでパッと現金で払ってしまった方がいい場合もあるのです。このカラクリはまた次の機会に解説するとして、新築以外にも次のような方法で相続対策を図ることはできるのです。

  1.  その土地を「売」って現金で都心の中古アパートに買い換える
  2.  その土地を「担保」にお金を借りて、都心の中古アパートを買う

前者は、もし、それなりの規模の事業(駐車場など)を10年以上行っていたのなら、事業用資産の買い替え特例を利用して、売却益に対する税金をほとんど支払うことなく買い替えることができます。したがって、その土地が売れるなら、いったん売って、現金でより資産価値の高い都心の中古アパートを買うというのはとても賢い方法です。

後者は、その土地を担保にお金を借りて、都心の中古アパートを買う方法です。都心であれば資産価値も高く稼働率も比較的安定するでしょう。

もちろん、ローンがある分、手取りは少なくなりますが、自分の土地に新築した場合と違い、中古アパートならその下の土地が新たに資産として加わり、資産が「殖える」ことになります。

このように、今あるその「土地」に「執着」しなければ、選択が広がるばかりか資産が「殖える」ということもお分かりいただけたと思います。

このように、相続対策としての土地活用を考えるなら、「建てる」以外にも「売って買い換える」、「その土地を担保に別の物件を買う」、そして「何もしない」という複数の選択肢の中から、ベストな選択を考えることが重要なのです。

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浦田 健