「超」人気タレントのベッキー、“文春砲”の一撃を食らう
少し古い話になりますが、昨年(2016年)の芸能界最大のニュースは間違いなくSMAPの解散でした。その次に話題となったのが、人気タレントのベッキー(敬称略、以下同)の不倫騒動ではないでしょうか。
改めて詳しい説明は不要かと思いますが、ベッキーは1998年に歌手としてデビューした日英ハーフ(現在は日本国籍)の女性で、その後は女優業にも進出しました。ただ、歌手や女優としてではなく、モデルやMCを中心にマルチタレントとして大成功を収めます。
男性のみならず女性からの好感度も高く、不倫騒動直前のピーク時には、企業CMが10本以上、バラエティ番組を中心にテレビ等のレギュラーが8本以上、写真集や著書も多数という、「超」が付く売れっ子タレントでした。まさしく、テレビでベッキーを見ない日はないという状況だったと言えます。
しかし、2016年1月に人気音楽バンドの男性ボーカル(既婚)との不倫を「週刊文春」にスクープされました。今振り返ると、すっかりお馴染みとなった“文春砲”の第一弾だったと言えます。その後、相手の男性ボーカルとのLINEでの会話が流出するなどして、単なる不倫を超えた“大事件”へと発展したのです。
不倫騒動でいきなり“無職”に
この不倫騒動は、清純でクリーンなイメージが強かったベッキーにとって大スキャンダルとなったのは言うまでもなく、契約していた企業CMは全て打ち切られ(契約終了後の更新なしを含む)、テレビのレギュラー番組も次々に降板した結果、あっという間に姿を消したのです。
それから半年が過ぎた頃から徐々にテレビや雑誌に“復帰”し始め、単発イベントにも出演していますが、以前の活躍ぶりからすると、本格復帰には程遠い状況といえるのではないでしょうか。
“そういえば、ベッキーは今どうしているのかな”、“このままベッキーも終わりだろう”と感じている人は、東京を始めとする東日本に多いかもしれません。
いやいや、ベッキーは着実に本格復活への道を歩み始めているようです。既に西日本では表舞台での活動が目立ってきています。
JR博多シティの広告モデルに起用
まず、2017年1月からJR博多シティのイメージモデルに起用されています。JR博多シティとは、福岡市JR博多駅(博多口)の駅ビルであり、JR九州の子会社が運営しています。
“何だ、ただの駅ビルじゃないか”と思う人がいるかもしれません。しかし、福岡市は人口約156万人を有する全国第5位の大都市です(特別区部の東京を除き、横浜市、大阪市、名古屋市、札幌市に次ぐ)。
その中心に位置するJR博多駅は、九州の玄関口であり、阪急百貨店などが入店するJR博多シティは、九州のみならず西日本有数のランドマークの1つと言えましょう。最近は、KITTE博多の開業などにより、博多駅への注目度は高まるばかりです。東京の山手線や大阪環状線の駅と比べても、そのインパクトの大きさに遜色はありません。
ベッキーをあえて起用した理由とは
また、かつての純情・クリーンなイメージが消え去ったベッキーを、あえて広告モデルに起用したJR博多シティの戦略も注目していいでしょう。