2. ママだからこそ?巧妙な手口にびっくり 

Aは、いつもほかのママ友を呼ぶのを嫌がったといいます。みんなで遊ばない?と提案しても、「Nさんだけに話したいことがあるから…」「本音を話せるのはNさんだけなの」といって、結局いつもAとその子どもだけを招く形になったそう。頼られて嬉しいと感じたNさんは、Aを招くときはほかのママ友に声を掛けるのを避けるようになりました。

AはNさんと仲良くなると、「買い物があるなら、子どもを見ていてあげるよ」と外出を勧めるようになったといいます。あるとき、「じゃあ一緒に買い物に行こう」というAに、外出をOKしたNさん。財布に手持ちがなかったため、生活費が入っている引き出しからお金を取り出しました。

「うちは引き出しにすべてロックをかけています。Aは、『うちも引き出しにロックをかけようと思っていたの、どこで買ったの?これってどうやって外すの?』といろいろ聞いてきました」NさんはAの質問に丁寧に答え、ロックの解除方法も教えてしまったといいます。「うかつですよね。でもそのときはすごく信頼していたので、まったく疑問に思わなかったんです」

ちょうどそのとき、下の子がお漏らしをしてしまったそう。Aは「私が子どもたち見ているから、今のうちに洗っちゃいなよ」とNさんを洗面所に向かわせました。その後一緒に買い物に出かけ、外出先で別れたNさんとA。

封筒の中にいれていた1ヶ月分の生活費が5万円減っていたことに気づいたのは、1週間以上たってからでした。「次に取り出すときまでまったく気づかなかったんです。もちろんAのことは疑いもしていないので、夫を疑って大げんか。子どものイタズラも考えましたが、結局お金は見つかりませんでした」