3. ほかにも被害者が…? 

NさんがAのことを疑い始めたのは、意外なところからでした。「同じ幼稚園に通うBさんから相談を受けたんです。『もしかしたらAは泥棒癖があるかもしれない…』と」Nさんとほぼ同時期にAに声を掛けられたというBさん。ある日、財布の中身が不自然に減っていることに気づき、Aに対して疑いを募らせたといいます。AはBさんにも「あなたにしか本音を話せない」「一緒に出かけようよ」と、同じことを話していたことが分かりました。

そのときに、生活費がなくなったこととAのことがピッタリつながったというNさん。「そういえば、それ以来ぱったりとAはうちに来なくなっていました。Bさんも被害に気づいてからというもの、Aは家に来なくなったそうです。私がずぼらなので気づいていなかったんでしょうけど、少額はそれまでにも盗られていたのかもしれませんね」

4. その後のお付き合いは?

現行犯ではなかったこと、はっきりした証拠がないことから、今でもAはそのまま幼稚園に通っているといいます。「よくないとは思うのですが、私も気づくまでに1ヶ月近くかかってしまって…どうすることもできませんでした。見える位置に生活費をしまっていたことも反省しましたね。そのあと、年少時に同じような疑いを持ち、距離をおいたというママの話も聞きました。今は噂が広まって、Aを家に呼ぶ人はいなくなったようです」Aは笑顔で挨拶をしてくるものの、連絡はぱったりとなくなったそうです。

悲しいことに、「ママ友泥棒なんていない」とは言い切れないのが現実です。気がつかないうちに、あなたの近くに潜んでいるのかもしれません。新しい人間関係がスタートするときは、用心する気持ちを忘れず、被害を未然に防ぐことが必要なのかもしれませんね。

WANNAGROWライターズ