給付金などが支給されるときに対象になることが多いのが、住民税非課税世帯です。最近でも、電力やガス、物価の高騰を背景に、住民税非課税世帯に5万円が支給されていますよね。

住民税非課税世帯について考えたときに、「年金を受給している場合はあてはまらないの?」という疑問が起こる人は多いのではないでしょうか。その疑問に答えていきます。

とくにこれから年金を受給するという方は、疑問を解決しておくためにぜひ読んでみてください。

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住民税非課税世帯とは?

そもそも住民税とは住んでいる自治体に納める税金のことで、「所得割」と「均等割」に分かれています。所得割は所得に応じて課税され、均等割は個人に同額が課税されます。

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財務省「住民税について教えてください。所得税とはどう違うのですか?そもそも国税と地方税の違いはなんですか?」

財務省「住民税について教えてください。所得税とはどう違うのですか?そもそも国税と地方税の違いはなんですか?」

住民税が非課税になると一口に言っても、所得割が非課税になるケースと、所得割と均等割の両方が非課税になるケースの2種類があります。

住民税非課税世帯とは、世帯全員、所得割と均等割の両方が非課税になる世帯をいいます。

年金を受給しても住民税非課税世帯になる?あてはまる場合の年金額は

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Princess_Anmitsu/shutterstock.com

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年金を受け取っていても、金額が一定以下であれば住民税非課税世帯になります。では、年金額がいくらなら住民税非課税世帯になるのでしょうか。見ていきましょう。

まず、住民税が非課税になる所得ラインは地域によって違いがあります。たとえば東京23区の場合、下記の所得以下であれば住民税非課税です。

  • 単身の場合…45万円以下
  • 扶養親族がいる場合…35万円×(本人+扶養親族数)+31万円以下

この金額以下であれば住民税非課税世帯なわけですが、公的年金の場合、年金額から一定の金額を差し引ける「公的年金控除」を受けることができます。

わかりやすく言うと、年金額から公的年金控除額を差し引いた金額が定められた一定以下であれば、住民税非課税世帯になるということです。

なお、公的年金控除の金額は60歳未満で60万円、65歳以上なら110万円です。東京23区の場合で、住民税非課税世帯になる年金額を次項で計算してみましょう。

【65歳未満の場合】

単身

年金額から公的年金控除額を差し引いた金額が45万円以下になればいいわけです。計算すると、年金額が105万円以下なら住民税非課税世帯ということになります。

  • 105万円(年金額)-60万円(公的年金控除額)=45万円

夫婦2人

扶養親族がいる場合、35万円×(本人+扶養親族数)+31万円以下であれば住民税非課税世帯でした。つまり年金額から公的年金控除額を差し引いた金額が、101万円(35万円×2人+31万円)であれば住民税非課税世帯になります。

60歳未満で夫婦2人の場合、住民税非課税世帯になる年金額は161万円です。

  • 161万円(年金額)-60万円(公的年金控除額)=101万円

【65歳以上の場合】

単身

年金額から公的年金控除額の110万円を差し引いた金額が45万円以下なら住民税非課税世帯です。計算すると、住民税非課税世帯になる年金額は155万円です。

  • 155万円(年金額)-110万円(公的年金控除額)=45万円

夫婦2人

年金額から公的年金控除額を差し引いた金額が、101万円(35万円×2人+31万円)以下であれば住民税非課税世帯になります。年金額が211万円以下なら、住民税非課税世帯です。

  • 211万円(年金額)-110万円(公的年金控除額)=101万円

住民税非課税世帯が受けられる3つの優遇措置

ここまで、住民税非課税世帯になる年金額を見てきました。住民税非課税世帯になると、どのようなメリットがあるのでしょうか。住民税非課税世帯にはさまざまな優遇措置がありますが、比較的65歳以上の方が利用するものに焦点をあてて紹介します。

住民税非課税世帯が受けられる優遇措置1.国民健康保険料・介護保険料の負担が軽減される

住民税非課税世帯は、国民健康保険料が減額されます。割合は地域によって差がありますが、2割・5割・7割のいずれかで減額されるのが一般的です。また、介護保険料も減額されます。

住民税非課税世帯が受けられる優遇措置2.高額療養費の負担が軽減される

医療費の自己負担額が高額になった場合に、限度額を超えた分が払い戻される制度として「高額療養費制度」があります。住民税非課税世帯はこの限度額が安く設定されているため、高額な医療でも負担が小さくなります。

住民税非課税世帯が受けられる優遇措置3.自治体の特典が受けられる

NHKの受信料が無料になったり、予防接種やがん検診などが無料になったりする自治体もあります。また東京都では、都電や都バスなどが乗り放題のシルバーパスを安く購入できます。

【住民税非課税世帯】年金受給前に老後の生活をしっかり考えよう

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umaruchan4678/shutterstock.com

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今回は住民税非課税世帯について見てきました。年金を受給していても、受け取る年金が一定の金額以下であれば住民税非課税世帯になります。さまざまな優遇措置が受けられますので、活用していきましょう。

ただし住民税非課税世帯となると、生活は苦しい傾向にあります。優遇措置に安心せず、年金受給前から老後の生活をしっかり考えておくことをおすすめします。

参考資料

渡辺 身衣子