まとめにかえて

奨学金の中には返済不要のものもあります。

しかし、ほとんどの奨学金は借りた金額を返済する必要があり、かつ奨学金によっては利子がかかります。

また、適切な手続きを怠るなどして奨学金を延滞した場合には延滞料がかかることも。

奨学金を将来的に返済していくのは一般的にお子さんになりますが、本人が何らかの事情で返済できなかった場合には連帯保証人である親や親族に返済の義務が生じます。

親や親族が、延滞料などを含めた金額を想定外にも返済しなければならなくなることもあります。

そうしたことからも、奨学金を借りずに学費を捻出するご家庭も珍しくないようです。

たとえば、最近では60歳代以上で働いている方が多いことからも、お子さんの大学在学中は貯蓄よりも学費の支払いを優先し、お子さんが大学を卒業してから老後資金を貯め直す方もいます。

お子さんが大学卒業後に自立できれば子ども関連の支出は基本的にかからなくなるため、これまでと比べて貯蓄がはかどるというご家庭も多いようです。

あるいは、お子さんに学業とアルバイトを両立してもらい、アルバイト代と仕送りで大学生活を成り立たせているご家庭もあります。

ただし、学費を期日までに準備できず大学を卒業できなくなっては本末転倒です。

大学の学費の捻出に不安を抱えているご家庭は、奨学金も一つの選択肢となるでしょう。

参考資料

西田 梨紗