おせち料理の味付けにはどんな調味料を使う?
おせち料理の味付けも、関西と関東で若干異なります。関西・関東共通でおせち料理に入れる数の子は、関西は薄口醬油、関東は濃口醬油で味付けするのが一般的です。
煮物に使う醤油も関西は薄口、関東は濃口が多いため、関東人が関西のおせち料理を食べたときや、その逆パターンのときも、見た目は似ているのに味が違うことに驚くそうですよ。
また関西では甘さよりも出汁にこだわることが多く、海老やくわいの煮物は薄口醬油を加えた出汁でじっくり煮込んで作ることが多いです。
一方関東では砂糖を使った甘い味付けが好まれる傾向にあります。栗きんとんや伊達巻など、優しい甘味がある料理がお正月にはよく食べられているようです。
黒豆煮といえばどんな見た目?
関西と関東の両方のおせち料理で欠かせない黒豆煮。健康・勤勉を意味する縁起物の食材を使った料理です。
関西で黒豆煮を作るときはシワを入れずツヤツヤとした見た目になるよう、関東で黒豆煮を作るときはシワが入るよう調理する傾向にあるそうです。
黒豆がおせちに入れられるのは、「家族みんなが今年も1年まめで元気にすごせますように、働けますようにという願い」を込めるため。
関西では、シワがない状態を不老長寿の象徴としてツヤのある黒豆煮を作るとされています。
近年ではシワのない黒豆煮が全国的に好まれるようになっており、関東でも関西風のふっくら艶やかに調理したものを食べる家庭もあります。