2.「世帯年収1400万円夫婦」の年金額をシミュレーション

厚生年金の受給額は、加入期間中を通した収入によって決まるため、現在の年収だけで試算することはできません。

そのため、ここでは試算条件を限定してシミュレーションしてみます。

厚生労働省が試験運用中の「公的年金シミュレーター」を使って、計算していきたいと思います。

2.1 年金の 試算条件

  • 40歳
  • 22歳～60歳まで正社員として勤務
  • 38年間の年収の平均は700万円（夫婦2人で1400万円）
  • 65歳から年金受給開始
  • 20歳～22歳の国民年金も含め、40年間未納期間なし

2.2 年金の試算結果

出所：厚生労働省「公的年金シミュレーター」

65歳からもらえる年金年額は、一人あたり217万円となりました。

仮に夫婦で同じ水準だった場合、夫婦合計で434万円です。

日本の平均年収は443万円とされていますが、パワーカップルの場合は二人分の年金でようやく届きそうなラインです。

ただし、これまでの期間を通して本当に平均年収は700万円以上となるのでしょうか。

例えば、20代の年収を500万円、30代を600万円、40代を700万円、50代を800万円として試算したところ、年金年額は208万円に落ちました。

初任給からこれまで年収のブレがある場合は、実際の平均年収は想定よりも少なくなるかもしれませんね。

このように、今の年収だけで判断せず、ねんきん定期便やねんきんネットなどを駆使して定期的にシミュレーションすることが大切です。