3. 住民税非課税にはさまざまな助成がある

住民税が非課税ということは、所得が一定以下で生活が厳しいことがわかります。

そこで、日本には住民税非課税世帯を対象として、さまざまな助成制度があります。

具体的にどのような制度があるのか見ていきましょう。

3.1 低所得の子育て世帯に対する子育て世帯生活支援特別給付金

子育て世帯のうち、ひとり親や低所得などの家庭には「子育て世帯生活支援特別給付金」として児童1人あたり5万円が支給されました。

継続的な支援ではありませんが、このような給付金は今後も検討される可能性はあります。

3.2 緊急支援給付金(電力・ガス・食料品等価格高騰緊急支援給付金)

住民税均等割非課税世帯や2022年1月から12月までに家計に急変のあった世帯へ、電力、ガス、食料品などの価格高騰に対する支援として5万円の給付がありました。

3.3 幼児教育・保育の無償化

0~2歳児は幼児教育・保育の無償化の対象外ですが、住民税非課税世帯であれば全年齢で無料化となります。また副食費等を無料にする自治体もあります。

3.4 大学無償化(高等教育の修学支援新制度)

大学などの授業料や入学金が、免除もしくは減額される制度もあります。学生生活を送るための生活費として、日本学生支援機構(JASSO)から給付型奨学金を受け取ることもできます。

3.5 高額療養費の自己負担額の軽減

医療費の自己負担額が高額になったときに、自己負担限度額を超えた金額が払い戻されるという高額療養費制度があります。

非課税世帯の場合、この自己負担限度額が低く設定されているため、医療費の負担が少なくなります。

出所:厚生労働省「高額療養費制度を利用される皆さまへ」

他にも国や自治体の制度には、「住民税が非課税であること」を基準としたさまざまな制度があります。