「住民税非課税世帯」は、住民税が課税されていない世帯のことで、一般的には所得が低い世帯として分類されています。
日々の生活が苦しいと考えられる住民税非課税世帯は、地方自治体や国から、給付金などが受け取れる場合があります。
今回は、住民税非課税世帯は具体的にどのような優遇措置があるのか、詳しく見ていきましょう。
住民税非課税世帯とは
まずは、住民税非課税世帯の所得について確認していきましょう。
住民税非課税世帯となる条件は、東京23区内の場合、前年の合計所得金額が以下の通りとなっています。
住民税非課税世帯の条件
- 同一生計配偶者又は扶養親族がいる家庭:所得35万円×(本人・同一生計配偶者・扶養親族の合計人数)+31万円以下
- 同一生計配偶者及び扶養親族がいない家庭:所得が45万円以下
また、生活保護の受給者も対象です。
障害者・未成年者・寡婦又はひとり親の場合、前年中の合計所得金額が135万円以下(給与所得者の場合は、年収204万4千円未満)の方が対象となります(なお、東京都23区外の別の地方自治体に住んでいる人は、非課税となる合計所得金額が異なる場合があります)。
厚生労働省「令和3年国民生活基礎調査」から筆者が計算したところ、住民税非課税世帯は、全体の約23.7%に当たります。
所得が少なく、経済的に苦しい生活をしている方々は約4世帯に1世帯と考えられます。
住民税非課税世帯はどんな優遇措置が受けられる?
住民税非課税世帯が、具体的にどんな優遇措置が受けられるのか、確認していきます。
住民税非課税世帯が受けられる措置例
- 国民健康保険料の軽減
- 介護保険料の軽減
- 高額療養費を受ける際の自己負担額の軽減
- 高等教育の修学支援制度による授業料や入学金のサポート
- 0歳から2歳までの子どもの保育料免除
住民税非課税世帯は、国民の義務である健康保険料や介護保険料について、支払う金額の軽減措置が受けられます。また、病院で手術を受けるなど、高額な医療費がかかった場合の自己負担額も減らすことが可能です。
住民税非課税世帯は、保育や教育の面でも優遇されています。
たとえば、2020年に始まった高等教育の修学支援制度では、世帯収入や家族構成に応じて、給付型の奨学金が受け取れたり、授業料や入学金の減免措置を受けられたりします。
上記の他にも、地方自治体によって、住民税非課税世帯に向けた様々な優遇措置が行われています。
たとえば、新型コロナウイルス感染症の影響が長期化した際には、住⺠税⾮課税世帯等へ、1世帯につき、10万円の臨時特別給付金が支給されました。
また、最近の電力、ガス、食料品などの価格高騰に対する支援として、住民税非課税の世帯などに対して、現金5万円が支給されることが、2022年9月に発表されました。
正式名称は、「電力・ガス・食料品等価格高騰緊急支援給付金」と言います。札幌市など、自治体によっては1世帯あたり6万円にするなどの優遇措置を実施しています。
住民税非課税世帯が優遇措置を受ける方法
では、住民税非課税世帯に認定されて、優遇措置を受けるためにはどのようにしたら良いのか、解説していきます。
住民税非課税世帯は、世帯の所得によって自動的に決定されます。自分で住民税非課税世帯になるために、何か申請や手続きをする必要はありません。
自分が住民税非課税世帯かどうか正確に知りたい場合は、自治体の窓口等で、前年度の課税証明書(非課税証明書)を取得することで確認することが可能です。
また、毎年5〜6月に自治体から送られてくる「住民税決定通知書」を見ても確認することができます。
なお、住民税非課税世帯の方が、給付金をもらいたいなどの優遇制度を利用したい場合は、手続きが必要な場合があります。
給付金の対象者に送られてくる書類に記入して返送をしたり、大学の奨学金については、自分で書類を揃えて申請したりする必要があります。
経済的に苦しくて、生活に困っている住民税非課税世帯の方は、自分が受けられる優遇制度を把握して、必要な手続きを行いましょう。
まとめにかえて
新型コロナウィルスや、最近の円安や物価上昇で、思うように収入が増えず、お金に困っているという方は多いかもしれません。
そんなときは自分が利用できる公的な制度はないか、情報収集をするようにしましょう。
住民税非課税世帯の場合は、保険料が減免されたり、子どもの授業料が免除されたりといった措置があります。
今回ご紹介した内容を参考にしながら、自分の自治体のホームページなどをしっかり確認してみましょう。



