1. 住民税非課税世帯になる年金収入はいくらか

住民税非課税世帯とは、生計を一にしている家族全員の住民税が非課税である世帯をいいます。

年金を受給している65歳以上の高齢夫婦であれば、夫が妻を扶養している場合、夫(世帯主)の年金収入が211万円以下、妻の年金収入が155万円以下であれば、住民税非課税世帯に該当します。

基礎年金の満額がおよそ80万円なので、年金が基礎年金のみの単身者は住民税が非課税になります。

1.1 住民税非課税世帯になる年金収入は地域によって非課税限度額が変わる

ただし、上記の211万円以下は東京23区などの1級地の場合です。

住民税の均等割の基準額は、地域ごとの物価や生活水準の差を考慮した基準額が設けられており、1級地、2級地、3級地に分かれます。

1級地が一番限度額が高く設定されています。お住まいの地域がどの級地区分になるのかは、厚生労働省の「級地区分(平成30年10月1日版)」から確認できます。

級地ごとに表した住民税の非課税限度額を見てみましょう。

出所:「収入は年金だけなのですが、住民税を払うのでしょうか? | FAQ_住民税 | 北海道安平町」「年金収入に対する市・県民税が非課税となる目安はいくらですか。|金沢市公式ホームページ」などをもとに筆者作成

年金収入には、国民年金、厚生年金、共済年金以外にも、企業年金や確定拠出型年金なども含まれます。

iDeCoも年金受け取りにすると雑所得となり、公的年金と同じ扱いになります。

限度額を少しでも超えてしまうと課税されてしまうので、お住まいの地域がどの級地に該当するのか確認して、非課税限度額を把握しておくとよいでしょう。