3. わが子とも事件の共有を

大切なわが子を守れるのは、親である大人だけ。とは言え、親も人間なので集中力の維持に限界があります。どれだけ大人が子どもを守ろうと必死になっても、当の本人である子ども自身に危機感がなければ元も子もありません。

未遂事件話を聞いた翌朝、わが子にも同じ話をしました。子ども同士も面識があるので、より身近に感じられたのでしょう。話を聞きながら、わが子の表情はこわばった様子に変わりました。

未就学児の彼女に、小学校へ通うときも危険があるということをわかってもらうため、きちんと今回起きたことの怖さがわかるよう話をしました。子どもにとって、外の世界に自分が想像もできないような怖いことをする人がいるというのは、現実的な話ではないのだと思います。

“知っている子がそのような目に遭い、もしかしたらもう家へ帰れなかったかもしれない…”という現実を知って、本人にも恐怖心が芽生えたよう。“あなたがいなくなったらどれだけ辛くて悲しいか”を伝えて以来、出先で“お父さん・お母さんから離れないで”という言葉にも素直に応じてくれるようになりました。