12月16日に公表された「2023年度税制改正大綱」では、2024年1月からNISA制度の恒久化や年間で投資できる枠を360万円に拡大することなどが明記されています。
長く議論されていたNISA制度の抜本改革が進み、より使いやすい制度になることが期待できそうですね。
NISA制度を活用した資産運用の目的が、遠い将来に向けたお金づくりである人も多いはず。公的年金だけを頼りにする老後は心もとないだろう、そんな声もよく耳にしますね。
今回は、いまのシニア世代が受け取る「国民年金・厚生年金」の年金額を見ていきます。「一般的な夫婦世帯」がどれくらい受給できているかも確認しましょう。
【注目記事】【独自調査】「つみたてNISA」現段階でのリアルな実態を調査
1. 【年金制度をおさらい】国民年金・厚生年金のちがいとは
日本の公的年金は、国民年金(基礎年金)と厚生年金の「2階建て構造」などと呼ばれていますね。
1階部分の国民年金は、日本に住む20歳以上60歳未満のすべての人に加入義務があります。2階部分の厚生年金は、サラリーマン(会社員や公務員など)が、国民年金に上乗せして加入するものです。
「国民年金(基礎年金)」は保険料が一律です。20歳から60歳の全期間(480月)保険料を納付すれば「満額」の年金が受け取れます。
一方、2階部分の「厚生年金」の保険料は収入によって決まった金額を給料からの天引きで納付します。現役時代に納めた保険料が、年金加入期間とともに老後の受給額に響くため、自ずと個人差が生じるわけです。
具体的に、国民年金と厚生年金それぞれの受給額を確認してみましょう。