株式市場の振り返り-夏枯れ相場が続く中、日経平均株価は3日ぶり小幅反発

2017年6月23日(金)の主要指標(カッコ内は前日終値比)

  • 日経平均株価 20,132円(+22円、+0.1%) 3日ぶり小幅反発
  • TOPIX 1,611.3(+0.9、+0.1%) 3日ぶり小幅反発
  • 東証マザーズ総合指数 1,175.6(▲34.3、▲2.8%) 3日ぶり大幅反落

東証1部上場銘柄の概況

  • 値上がり銘柄数:853、値下がり銘柄数:1,005、変わらず:164
  • 値上がり業種数:22、値下がり業種数:11
  • 年初来高値更新銘柄数:115、年初来安値更新銘柄数:12

東証1部の出来高は15億3,220万株、売買代金は2兆114億円(概算)となり、いずれもほぼ前日並みの水準でした。売買代金はかろうじて2兆円を超えましたが、出来高は20億株を大きく下回るなど、依然として積極的な売買は控えられており、夏枯れ相場は続いているようです。

そのような中、日経平均株価は終日、前日終値を挟む攻防が続きました。1日の値幅(高値と安値の差)は62円に止まるなど、完全な膠着状態だったと言えます。しかも、終わってみれば、前日比+42円高となった寄り付き値が高値となる“寄り付き天井”でした。

動くに動けない、あるいは、動きたくても動けないという投資家が多数だったと見られます。なお、TOPIXも同じような値動きで引けました。

東証マザーズ総合指数は一時▲4%弱安の急落、売買代金は今年最高を記録

東証マザーズの出来高は1億2,356万株、売買代金1,826億円となり、いずれも前日より増加となりました。商い自体は高水準が続いており、出来高は14日連続の1億株超、売買代金は23日連続の1,000億円超となっています。

特に、売買代金の1,826億円は今年最高を記録し、昨年6月24日の2,075億円を伺うような状況です。

ただ、直近の急ピッチな上昇による利益確定売りが多く出たと見られ、総合指数は一時▲4%弱安になる急落となり、終値でも1,200ポイントを割り込む大幅安で引けました。個人投資家の資金流出となったのか否か、今後の動向が注目されるでしょう。

村田製作所が3日連続で年初来高値を更新、SUBARUは連日の安値更新

個別銘柄では、ダイキン工業(6367)が大幅高となり、塩野義製薬(4507)も値を上げて年初来安値を更新しました。

また、NTTデータ(9613)、トレンドマイクロ(4704)、ブリヂストン(5108)なども取引時間中に高値更新となりましたが、その後は売りに押されて下落して引けています。

その他では、富士通(6702)、村田製作所(6981)などハイテク株の一角が年初来高値を付け、任天堂(7974)も連日の高値更新となりました。

一方、自動車株が引き続き軟調の中、SUBARU(7270)が連日で安値更新となり、トヨタ自動車(7203)も小安く引けました。また、ユニー・ファミリーマートホールディングス(8028)など小売株の一角や、ピジョン(7956)や資生堂(4911)など内需関連銘柄も売りに押されて下落しています。

新興市場では、そーせいグループ(4565)やCYBERDYNE(7779)など時価総額の大きい主力銘柄が総じて安く、とりわけ、ミクシィ(2121)は急落となりました。また、エディア(3935)、アカツキ(3932)なども高値更新後に下落に転じてそのまま引けています。

一方で、UMNファーマ(4585)は連日のストップ高となり、サイバーステップ(3810)も大幅続伸となったのが目を引きました。

青山 諭志