日経平均は米株式市場の動きにつられて上昇

2022年12月9日の東京株式市場で、日経平均株価の終値は、前日比326円58銭高の2万7901円01銭となりました。

前日の米株式市場でダウ工業株30種平均が続伸、ハイテク株の比率が高いナスダック総合株価指数も反発しました。これらの上昇を受けて、日本株も買われる展開となりました。

足元で下げていた銘柄も押し目買いが入りやすい状況でした。ただし買い一巡後は伸び悩み、終値ベースで2万8000円を突破することができませんでした。

今週の動きはどうなるでしょうか。

2022年12月9日の米株式市場でダウ工業株30種平均は前日比305ドル02セント安の3万3476ドル46セントで終えています。同日に発表された11月の米生産者物価指数(PPI)が市場予想を上回る上昇となりました。

インフレ傾向にあることから、米連邦準備理事会(FRB)が利上げを継続するとの見方が広がり、警戒感から売りが広がりました。日本株も、週初から上値の重い展開になりそうです。

また、13日には11月の米消費者物価指数(CPI)が発表され、13日~14日には米連邦公開市場委員会(FOMC)が開かれます。結果がわかるまでは様子見ムードになるかもしれません。

気になる米国の金利動向ですが、FRBは今会合の利上げ幅を0.5%と、過去4会合の0.75%から縮小すると見られています。

11月末にはこれまでタカ派的な発言が続いていたパウエル議長の発言が和らいだことから、そろそろ金融引き締めが終わるのではないかと考える投資家も多かったようです。

ただ、足元でインフレ傾向が高まると、金融引き締めが長期化することもあり得ます。まずはFOMCと、その後のパウエル議長の発言に注目したいところです。

国内では為替相場の動向に注意が必要です。一時、1ドル=150円を超えていたドル円相場は先週、1ドル=135円を割る場面もありました。

自動車、機械など輸出関連銘柄は、急速に進んだ円安・ドル高で業績がよくなり買われましたが、このまま円高・ドル安が進むと、今度は逆に重しとなります。

中国が「ゼロコロナ」政策を緩和し、経済活動を再開するとの見方もあります。これは日本企業にとっても追い風になります。