IBES(I/B/E/S、アイベス)とは何か【株式投資用語解説】
株式投資初心者向け用語解説
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はじめに
ここでは株式投資の初心者向け用語の解説をしていきます。
基礎的な用語を理解することで投資を自分にとって身近なものとし、投資判断を自信のあるものにしていきましょう。
今回はIBESについてみていきましょう。
読み方
英語訳
- Institutional Brokerage Estimate System
英語訳の読み方
- インスティチューショナル・ブローカレッジ・エスティメイト・システム
用語解説
I/B/E/Sとも表記され、機関投資家向けに提供される証券会社などの所属するアナリストの予測値を集計した証券情報サービスです。
グローバルの機関投資家を中心に、株式市場では頻繁に利用され、俗に「コンセンサス」「市場コンセンサス」「あなっリスト・コンセンサス」ともいわれます。
コンセンサスは主にアナリストの平均値を利用します。その平均値がコンセンサスと認識されます。
決算発表時に企業実績がコンセンサスを上回れば「ポジティブ」または「ポジティブ・サプライズ」と評価され、株価が上がることが多いです。
一方、実績がコンセンサスを下回れば「ネガティブ」または「ネガティブ・サプライズ」と評価され、株価は下がることが多いです。
アナリストのコンセンサスを使いにくいシーンとしては、予想するアナリストの数が少ない場合には精度を欠くことが多い。
また、アナリストの中にほかのアナリストと比べて大きく乖離する予想している場合には、コンセンサスの水準に影響を及ぼすことがある。
日本の株式市場に上場している銘柄で時価総額が小さな企業、流動性に乏しい企業は証券アナリストの取材がないのに加え、予想もないため、コンセンサスが存在しない銘柄が多いことが問題になっています。
コンセンサスがないと、株価の動きがボラタイルになりやすく、投資家が怖くて近寄れないというような声も聞きます。
使い方の例
- 業績予想する前にIBES見た?
- 一人のアナリストの予想がみんなと大きく違うから今回はIBESが使いにくいなぁ。
- IBESで予想ないし、会社の業績予想しか、基準がなさそうだな。
まとめにかえて
いかがでしたでしょうか。
今回取り上げた用語については理解が進みましたでしょうか。
次回は異なる専門用語を理解し、皆さんの知識を積み上げることで、投資判断の精度を上げていくことが狙いです。
泉田 良輔
執筆者
株式会社モニクルリサーチ
代表取締役/日本証券アナリスト協会認定アナリスト(CMA)
株式会社モニクルリサーチ代表取締役。その他に株式会社モニクル取締役、株式会社モニクルフィナンシャル取締役も務める。東京工業大学大学院非常勤講師。日本証券アナリスト協会認定アナリスト(CMA)。慶應義塾大学大学院システムデザイン・マネジメント研究科修了(同研究科最優秀賞受賞)
1. 経歴
2013年に株式会社ナビゲータープラットフォーム(現:株式会社モニクルリサーチ)を原田慎司(現同社取締役)らとともに共同創業。2013年に個人投資家向け金融経済メディア「Longine(ロンジン)」を立ち上げ、編集長に就任。Longineの立ち上げの経緯はBloombergにおいて「体力勝負アナリスト辞めます、元外資マン個人に長期投資指南」として掲載され大きな反響を呼ぶ。投資情報のサブスクモデルを確立する。その後、株初心者向けネットメディア「株1」、2015年にはくらしとお金の経済メディア「LIMO」の前身となる「投信1」を立ち上げる。
それ以前は、日本生命・国際投資部で外国株式ファンドマネージャー、フィデリティ投信・調査部や運用部にて10年に渡ってインターネット、電機(半導体・民生・産業エレクトロニクス)、機械(ロボットやセンサー企業中心)といったテクノロジーセクターの証券アナリストや中小型株ファンドのアシスタント・ポートフォリオ・マネージャー(最年少で就任)として従事。
2. 専門
慶応義塾大学商学部卒業。国際金融及びコーポレート・ガバナンスを専攻。アジア通貨危機、昭和金融恐慌などの金融パニックのメカニズムを金融政策や金融機関への規制の観点から研究。それらの内容は「昭和金融恐慌からの教訓 平成恐慌になにをどう生かすべきか」(三田商学研究学生論文集)として発表。
3. 著書
・『機関投資家だけが知っている「予想」のいらない株式投資』(ダイヤモンド社)
・『テクノロジーがすべてを塗り変える産業地図』(クロスメディア・パブリッシング)
・『銀行はこれからどうなるのか』(クロスメディア・パブリッシング)
・『Google vs トヨタ 「自動運転車」は始まりにすぎない』(KADOKAWA)
・『日本の電機産業 何が勝敗を分けるのか』(日本経済新聞出版社)
4. 寄稿や講演他
「日経BizGate」での連載「泉田良輔の新・産業鳥瞰図」や「現代ビジネス」、「東洋経済オンライン」、「プレジデント」などへの寄稿や対談も多数。対談記事例としては「【未来予想】ブロックチェーン革命が、「半沢直樹」の世界に終わりを告げる」や「【未来予想】アマゾンとビットコインが、次世代の「銀行」になる理由」(いずれもNewsPicks)、「米独に遅れる日本の自動運転、自動車も電機の二の舞に?」(週刊ダイヤモンド)。海外ジャーナリストからインタビューされることも多く、Financial TimesやThe Economist、Bloombergにおいて自動車や金融業界についての国内外産業動向コメントも発信している。
講演会や動画での情報発信も盛んに行っており、NewsPicksのTHE UPDATE、日経ビジネススクール、慶應丸の内キャンパス、慶應義塾SDM、アカデミーヒルズなどでも講義を行う。またNewsPicksのNewSchoolではプロジェクトリーダーとして「本当に初心者のための資産運用」を開催。
最終更新日:2024年8月27日