5. 遺族年金も含めた将来設計を
遺族年金について、支給対象者や要件を解説しました。
この他、遺族年金をもらえない第1号被保険者の妻を救済するために作られた制度として「寡婦年金」と「死亡一時金」があります。
また、他に厚生年金保険の加入期間が20年以上ある夫の死亡の場合には、要件によって遺族厚生年金に「中高齢寡婦加算」「経過的寡婦加算」という2つの加算があります。
こうした制度を知らないままでは、過剰な生命保険に加入してしまうこともあります。まずは公的な保障をしっかり知った上で、足りない分を民間の保険でカバーしましょう。
一方で、遺族年金は受給要件が複雑だったり、受給要件が厳しいという側面もあります。
早いうちから遺族年金について調べておき、分かりにくい場合には、最寄りの年金事務所等で相談してみましょう。
参考資料
太田 彩子
執筆者
株式会社モニクルリサーチ メディア編集本部
LIMO編集部記者/編集者/元公務員
京都教育大学卒業。株式会社モニクルリサーチが運営する、くらしとお金の経済メディア「LIMO(リーモ)」のLIMO編集部において、厚生労働省管轄の公的年金制度や貯蓄、社会保障、退職金など、金融の情報を中心に執筆中。大学卒業後は教育関連企業での営業職を経て、2010年に地方自治体の公務員として入職。「国民健康保険」「後期高齢者医療制度」「福祉医療」等の業務に従事した。主に国民健康保険料の賦課、保険料徴収、高額療養費制度などの給付、国民年金や国民健康保険への資格切り替え、補助金申請等の業務を担う。特に退職に伴う年金や保険の切り替えでは、手続きがもれることで不利益を被ることがないよう丁寧な窓口対応を心がけた。その後、保険代理店にてマーケティング業務に従事。保険料比較サイトの立ち上げに参加した。乗合保険会社の商品ページだけでなく、保険の知識を普及するためのページ作成にも参加。ニ種外務員資格(証券外務員ニ種)保有。小学校教諭一種免許、幼稚園教諭一種免許、特別支援学校一種免許取得。
はたらく世代のお金の診断・相談サービスを行うマネイロでは、「【計算例付】厚生年金保険料はどのように決まる?ケース別算出方法や受給額を解説」など、お金や年金制度にまつわる記事を発信中。京都府出身。(2024年9月4日更新)