年金以外の老後資金づくりは早めの準備を

今回は、公的年金のしくみの基本を整理したあと、基礎年金(国民年金)と厚生年金の受給額事情を俯瞰しました。

基礎年金(国民年金)のみを受取る場合、男女全体の年金月額の平均は5万6252円。一方、厚生年金を上乗せで受け取る場合、男女全体の年金月額の平均は14万4436円でした。

老後に実際に受け取る年金額は、現役時代の年金保険料の納付状況により個人差が出ます。厚生年金の場合は、収入と年金加入期間が年金額を左右する点にも気に留めておきたいところですね。

とはいえ「厚生年金をもらえるならば、老後は安泰」と言い切ることは難しいでしょう。また、いまの年金給付水準がこの先ずっと続くとは限りません。

現役時代の働き方や収入は老後の年金額に、貯蓄や節約の習慣は老後を見据えた資金形成に直結します。

公的年金だけに頼る老後に不安を感じたら、ぜひ、将来を見据えた「お金のプラン」を作っていきましょう。

「地道に預貯金を増やす」「資産運用で効率よくお金を育てる」など、無理なく継続できる、ライフスタイルに合った方法を見つけていけるとよいですね。

「老後なんてまだ先」と老後の準備を後回しせずに、「老後資金の準備スタート」を今年の○○納めのリストに加えてみてはいかがでしょうか。

参考資料

鶴田 綾