2. 火災保険の選び方・見直す際のポイント
ここでは、火災保険の選び方や既に加入している火災保険を見直す際のポイントについて解説します。
ご自身に必要な補償内容を見極めて、保険料の負担軽減につなげましょう。
2.1 基本補償を確認する
一般的に、火災保険では「火災、落雷、破裂・爆発」が基本補償とされていますが、その他の補償が基本補償の対象であるか、オプションであるかは保険会社やプランによって異なります。
そのため、保険会社やプランを比較する際は、基本補償の範囲についても必ず確認しておきましょう。
具体的な補償内容を知りたい場合は、各保険会社の公式サイト等を確認してみてください。
火災保険の補償のなかでも「水災」はオプション補償となっていることがあるため、補償範囲をよく確認しないと見落としてしまう可能性があります。
近年は線状降水帯による集中豪雨が全国各地で相次いでいることから、水災に備えたいと考えている人もいるでしょう。
物件所在地のハザードマップ等を確認しながら、地域特有の災害リスクも踏まえて補償内容を検討することをおすすめします。
2.2 保険金額の考え方
火災などにより損害を被った場合に支払われる保険金は、火災保険契約時に設定された「保険金額」が限度です。
保険金額は火災保険の対象となる建物・家財の「保険価額」を基に設定されるため、十分な補償を受けるためには保険価額の考え方を理解しておく必要があるでしょう。
保険価額の考え方には、「新価」「時価」の2通りがあります。
新価は同等の建物を新たに建築・購入する際に必要な金額、時価は再調達価額から経年劣化等により減少した価値を差し引いた金額のことをいいます。
保険金額を時価で設定すれば新価で設定するよりも保険料を抑えることができますが、建て替えが必要になった場合に十分な補償が受けられない可能性が高まるでしょう。
そのため、あまり自己負担をせずに同等の建物を建築・購入したい場合は、新価を基にして保険金額の設定することをおすすめします。
なお、支払われる保険金は新価が限度です。そのため、新価を超過する保険金額を設定した場合は、超過部分にかかる保険料が無駄になってしまいます。
無駄な保険料を支払わずに十分な補償を受けるためには、新価と保険金額を同一に設定することを検討するとよいでしょう。