3.3 「資産の使い道」を計画しておく~つかう・そなえる・ふやす~
退職金を受け取ったら、資産運用で増やそう!と意気込む人も多いでしょう。
資産運用は増える可能性もありますが、元本割れリスクも伴います。そこで大切なのは、資産運用を始める前に「資産の使い道」をはっきりさせておくことです。
まずは、資産を「3つに色分け」します。ご自身のライフプランに合わせて使用目的ごとにお金に「色」をつけ、それぞれ分けて運用していくスタイルです。
- 「つかう」生活費など、日々必要なお金、使う予定の決まっているお金
- 「そなえる」将来の医療・介護への備え、大切な人へ遺したいお金
- 「ふやす」当面の間、使い道が決まってないお金
「つかう」お金は住宅ローンや教育資金が当てはまりますね。支払う時期が決まっているため、大きなリスクはとれません。いつでも引き出せる預貯金などで確保しておけるとよいですね。
「そなえる」お金は突然の病気や怪我に備えるお金です。まずは今保有している保険について、どのような場合にどの程度の保障が受けられるのか、今一度確認しておきましょう。
「寿命は想像以上に長く、健康寿命は意外と短い」と感じる人も多いでしょう。
リタイア後は、医療や介護に対してお金がかかる時期に入ります。病気や要介護状態になれば、自分だけでなく家族にも精神的・体力的な負担がかかります。
そういった時期に金銭面において困らないように今一度保障の確認を。保障の備えがないのであれば貯金で準備しておく必要がありますね。
「つかう」と「そなえる」の資産の色分けができたら、「ふやす」ための資産の準備です。
具体的には、投資信託や債券といった変動商品があげられます。運用実績に応じてリターンはかわりますが、ひと口に投資と言ってもすべてがハイリスクというわけではありません。
老後資金のように目減りしては困るお金であれば、リスクを抑えた金融商品で運用することもできます。運用できる期間に対して、リスクとリターンを十分理解したうえで、納得できる商品を選択しましょう。