もうすぐ年末です。冬休みを利用して実家に帰省する予定の方も多いでしょう。

子どもの頃は祖父母の家に行き、お年玉をもらっていた記憶もあるのではないでしょうか。

現役を引退した年金生活者の暮らしは「悠々自適」なイメージがあるかもしれませんが、その年金事情は年々厳しくなっています。

誰もが十分な年金をもらっているわけではなく、中には低年金・無年金という人もいます。

「親の年金通知書を見てみると、あまりの少なさに衝撃を受けた」
「親の年金が少ないと、子どもである私が面倒をみないといけないのか」

という不安を抱く方もいます。

低年金・無年金になる原因や、老後に向けた対処法を知っておきましょう。

【注目記事】厚生年金だけで【月平均25万円以上の年金収入】の羨ましい人は日本に何パーセントいるか

1.「国民年金」4万円未満の人が1割以上

日本の年金制度は2階建てになっており、1階の国民年金(基礎年金)には、日本に住む20~60歳未満のすべての方が加入します。

にも関わらず、老後に受け取る老齢基礎年金が少ないという方もいるのです。

出所:日本年金機構「国民年金・厚生年金保険 被保険者のしおり」(令和4年4月)、厚生労働省「日本の公的年金は『2階建て』」をもとに、LIMO編集部作成

構造上は誰もが加入するため、「誰でも国民年金が受給できる」と思いがちです。

しかし、厚生労働省年金局「令和2年度 厚生年金・国民年金事業の概況」によると、国民年金の受給額は次のとおりとなっています。

1.1 国民年金の受給額

〈全体〉平均年金月額:5万6252円

  • 〈男性〉平均年金月額:5万9040円
  • 〈女性〉平均年金月額:5万4112円

1.2 受給額ごとの人数(国民年金のみ)

出所:厚生労働省「令和2年度 厚生年金保険・国民年金事業の概況」

  • 1万円未満:7万4554人
  • 1万円以上~2万円未満:29万3600人
  • 2万円以上~3万円未満:92万8755人
  • 3万円以上~4万円未満:284万2021人
  • 4万円以上~5万円未満:466万3638人
  • 5万円以上~6万円未満:776万979人
  • 6万円以上~7万円未満:1483万5773人
  • 7万円以上~:188万2274人

平均は5万6252円ですが、4万円未満の人が1割以上います。1万円未満が7万4554人いるというのも、見逃せない現状です。