2. 平均的な年収でも「月平均14万円」の厚生年金が受け取れない人
厚生年金は、その計算式からわかるとおり、現役時代の収入や加入期間によって決まります。平均的な厚生年金を受給するには、平均的な年収でいると良さそうに思えますね。
しかし、必ずしもそうとは言えません。
国税庁 「令和3年分 民間給与実態統計調査」によると、日本の平均年収は443万円です。
ただし、年収は年齢とともに年収があがることが一般的ですので、年代別の平均年収も確認しましょう。
男女別で大きな差が見られます。男性の場合、年収は下記の推移を辿っています。
- 20~24歳:287万円
- 25~29歳:404万円
- 30~34歳:472万円
- 35~39歳:533万円
- 40~44歳:584万円
- 45~49歳:630万円
- 50~54歳:664万円
- 55~59歳:687万円
仮に、男性が年代別平均通りの年収を20歳から60歳まで稼いだとすると、単純計算で平均は約520万円となります。
月額では約43万3000円なので、さきほどの「年金14万円」は超えるであろうと予想できますね。
一方、女性の場合は扶養内で働くなど年収を抑える方も多く、どの年代においても年収400万円を超えることがありません。
実際、男性の厚生年金平均は16万4742円、女性の平均は10万3808円と差があるのが現状です。厚生年金で平均額を貰うためには、パートでは不可能ということが分かります。