1. 厚生年金と国民年金は支払額と手取りが違う
まずは厚生年金と国民年金について、それぞれの平均支払額を見ていきましょう。
1.1. 厚生年金の支払額(月額平均)
厚生年金の受給権者数は2020年度ベースで1610万133人、平均にして14万4366円(国民年金を含む)支払われています。
1.2. 国民年金の支払額(月額平均)
一方、国民年金の受給権者数は3228万1594人、支払額は月額平均で5万6252円です。
国民年金とは基礎年金とも呼ばれ、公的年金のベース部分となるものです。そのため受給権者数は多く、そのうち会社員や公務員等は厚生年金にも加入していると整理できます。
支払額は上記のとおりですが、実際の手取り額は異なります。
1.3. 厚生年金等の手取り額
参考までに、総務省「家計調査報告 家計収支編 2021年(令和3年)平均結果の概要」によると、65歳以上の単身無職世帯(高齢単身無職世帯)において、直接税の平均は6056円、社会保険料の平均は6158円となっています。
そのため、手取りは1万円以上ずれることがわかります。
年金から天引きされるお金について、もう少し深掘りします。
執筆者
株式会社ナビゲータープラットフォーム メディア編集本部
LIMO編集部記者/編集者/元公務員
京都教育大学卒業。くらしとお金の経済メディア「LIMO(リーモ)」のLIMO編集部で、厚生労働省管轄の公的年金制度や貯蓄、社会保障、退職金など、金融の情報を中心に執筆中。大学卒業後は教育関連企業での営業職を経て、2010年に地方自治体の公務員として入職。「国民健康保険」「後期高齢者医療制度」「福祉医療」等の業務に従事した。主に国民健康保険料の賦課、保険料徴収、高額療養費制度などの給付、国民年金や国民健康保険への資格切り替え、補助金申請等の業務を担う。特に退職に伴う年金や保険の切り替えでは、手続きがもれることで不利益を被ることがないよう丁寧な窓口対応を心がけた。その後、保険代理店にてマーケティング業務に従事。保険料比較サイトの立ち上げに参加した。乗合保険会社の商品ページだけでなく、保険の知識を普及するためのページ作成にも参加。小学校教諭一種免許、幼稚園教諭一種免許、特別支援学校一種免許取得。
はたらく世代のお金の診断・相談サービスを行うマネイロでは、「【計算例付】厚生年金保険料はどのように決まる?ケース別算出方法や受給額を解説」など、お金や年金制度にまつわる記事を発信中。京都府出身。(2024年3月18日更新)