専業主婦「独特の生きづらさ」稼がないことへの拭えぬ罪悪感

筆者も育児中ですが、専業主婦叩きが起こる以前でも、稼いでいないことに罪悪感を感じる声は女性の間でありました。

小さな赤ちゃんから片時も目を離せない状況で育児・家事をし、夜間は授乳や夜泣き対応、また看病などで寝不足になりながらも、朝早く起きて朝食やお弁当を作る。

そのように一日中育児・家事にと働き、自分の時間はゼロでも「稼いでいないことに罪悪感を感じる」という声を聞いたのは一度や二度ではありません。

お小遣いはいくらか、化粧品や洋服代をどこからいくら捻出するか、稼いでいないから意見が言いづらい…と悩む女性たち。

とはいえ、家事「労働」というように、家事育児も労働の一つと言えます。

ソニー生命保険株式会社が全国の20歳~69歳の女性1000名に行った「女性の活躍に関する意識調査2022」によれば、家事などを時給換算した金額は以下の通り。

出所:ソニー生命株式会社「女性の活躍に関する調査2022」

【専業主婦】家事や地域社会貢献の時給換算

  • 「(未就学児の)育児・世話」1847円
  • 「(小学生以上の子どもの)育児・世話」1542円
  • 「PTA活動」1441円
  • 「食事の準備・後片付け」1233円
  • 「掃除・洗濯」1060円

実際には上記の金額になるほどのことをしているからこそ、家庭や地域、学校などが成り立っているのでしょう。

また、専業主婦を選ばれる方の中には自ら適性を感じて選ぶ方や、お子さんが乳幼児のうちには専業主婦という限定的な方、転勤族の方、医療ケア児や障害児を育てている方、持病を抱えている方などさまざまな背景の方がいます。

そもそも家庭のあり方は夫婦で納得しあえていればよいもの。

夫婦でお互いの役割に納得し合い、思いやりをもつことが、専業主婦に罪悪感を感じないために最も大切な根幹部分と言えるでしょう。