2. 平均年収443万円の人が受給できる厚生年金はいくらか
早速、年収443万円の人の受給額を試算してみます。
2.1 厚生年金の計算式
- 2003年3月以前:平均標準報酬月額×7.125/1000×2003年3月までの加入期間の月数
- 2003年4月以降:平均標準報酬額×5.481/1000×2003年4月以降の加入期間の月数
このように加入の時期によって計算式が異なるため、ここではわかりやすく2003年4月以降に加入したとして試算します。
2.2 試算条件
- 2003年4月以降に厚生年金に38年間加入した
- 国民年金は40年間未納なし
- 配偶者や扶養家族はいない
2.3 厚生年金を試算
年収443万円÷12ヵ月=36万9166円のため、平均標準報酬額を37万円とします。
37万円×5.481/1000×38年(456ヵ月)=約7万7000円
さらに老齢基礎年金(国民年金)の保険料を満額納めていたとすると、2022年度の水準は約6万5000円です。
合計すると月額14万2000円になります。
もし専業主婦の妻がいる場合、妻の分の老齢基礎年金6万5000円を足すことで、夫婦の合計年金は20万7000円となります。
執筆者
株式会社ナビゲータープラットフォーム メディア編集本部
LIMO編集部記者/編集者/元公務員
京都教育大学卒業。くらしとお金の経済メディア「LIMO(リーモ)」のLIMO編集部で、厚生労働省管轄の公的年金制度や貯蓄、社会保障、退職金など、金融の情報を中心に執筆中。大学卒業後は教育関連企業での営業職を経て、2010年に地方自治体の公務員として入職。「国民健康保険」「後期高齢者医療制度」「福祉医療」等の業務に従事した。主に国民健康保険料の賦課、保険料徴収、高額療養費制度などの給付、国民年金や国民健康保険への資格切り替え、補助金申請等の業務を担う。特に退職に伴う年金や保険の切り替えでは、手続きがもれることで不利益を被ることがないよう丁寧な窓口対応を心がけた。その後、保険代理店にてマーケティング業務に従事。保険料比較サイトの立ち上げに参加した。乗合保険会社の商品ページだけでなく、保険の知識を普及するためのページ作成にも参加。ニ種外務員資格(証券外務員ニ種)保有。小学校教諭一種免許、幼稚園教諭一種免許、特別支援学校一種免許取得。
はたらく世代のお金の診断・相談サービスを行うマネイロでは、「【計算例付】厚生年金保険料はどのように決まる?ケース別算出方法や受給額を解説」など、お金や年金制度にまつわる記事を発信中。京都府出身。(2024年5月29日更新)