4. 老後対策はどうすればいいのか

老後に必要な金額は個々で変わります。では具体的に、どのように準備すればいいのでしょうか。

大事なポイントは次の3点です。

  1. 年金の見込額を知る
  2. 老後の支出見込額を知る
  3. 定期的に確認する

4.1  1. 年金の見込額を知る

自分自身の年金見込み額をまず知ることが重要です。今月が誕生月という方は、ねんきん定期便が届いているでしょう。手元に保管している方も含め、書類で見込額を確認してみましょう。

ただし、50歳未満の場合はこれまでの実績に応じた見込額しか記載されていません。今後の加入予定分も含めて試算したい場合は、ねんきんネットなどでシミュレーションしてみましょう。

同時に退職金の有無を会社に確認したり、個人年金保険の年金額を確認したりすることも重要です。iDeCoやDCの加入状況もこの機会に確認してみましょう。

4.2  2. 老後の支出見込額を知る

続いて老後の支出額を知りましょう。現在の生活費をどこまでダウンサイジングできるかがポイントです。

教育費や住宅ローンなどは減りますが、一方で健康保険料や医療費等が増える可能性もあります。また介護費用も見過ごせない大きな出費です。

4.3  3. 定期的に確認する

上記の2点はすぐにでも考えたいポイントですが、完璧にシミュレーションするのは難しいものです。

例えば子どもの進路が変更になり、教育費が大幅に変わることがあるでしょう。なかなか独立せずに、子育て費用が思った以上に削減できないケースもあります。

社会の情勢が変化することで、年金の水準が減ったり、税金や社会保険料の負担が増えることもあります。

こうした変化にも敏感になり、その都度老後計画を見直したいですね。

5. おわりに

老後対策を全くしていないという方は少ないと思います。年金だけで暮らせないということはもはや一般常識となりつつあり、何らかの形で貯蓄を進めていることでしょう。

本当に必要な金額を知ることで、効率的な貯蓄へシフトできるかもしれません。

この機会にぜひシミュレーションしてみましょう。

参考資料

太田 彩子