「公立中高一貫校=コスパ高い」とは言い難い

公立中高一貫校の多くは、元々進学校だった高校に中学を新設した形をとっています。必然的に大学進学を希望する家庭の子が受けるため、枠を巡りハイレベルな争いになります。

合格を勝ち取るために通塾する子も多く、合格者を多く輩出している塾にはデータが蓄積され「この成績くらいなら合格する確率は高い」という具体的な数字も集まります。

こうしたデータは魅力的であり、受検を考えている世帯では入塾を検討したり実際に通ったりします。家でコツコツ勉強する方が合う子もいますが、同じ目標を持った子ども達の中で切磋琢磨する方が力が伸びる子もいます。

塾通いをすれば、当然教育費が膨らむため「公立中高一貫校だから安く済む」とは言い難いです。そして、塾に通っていれば確実に合格する保証もありません。

さらに、修学旅行や研修旅行先が海外というケースも多いため、普通の公立学校と全く同じ学費で済むという感覚は持たないようにしましょう。

私立中学に比べれば入学金などもなく安いけれど、合格を目指すには親のサポートはもちろんのこと塾や家庭教師などに投資をしそれなりのお金もかかるのが実情です。

「コストパフォーマンスが高い」と軽い気持ちで受検を検討せず、お金のことも考えながら「本当に挑戦させてもいいか」を話し合ってみてください。


参考資料

中山 まち子