2019年に取り沙汰された老後2000万円問題は、月日がたった結果、物価高や少子高齢化による年金不安により、より鮮明な課題となりつつあります。
現在60歳代の人はもとより、現役世代が将来60歳代になる頃にはどのくらいの貯蓄ができているのか、不安に思う人も多いのではないでしょうか。
今回は、貯蓄2000万円を達成している60歳代の割合や、資産の内訳などを紹介します。
60歳代で貯蓄2000万円を達成している人の割合は?
金融広報中央委員会の「家計の金融行動に関する世論調査」によると、60歳代二人以上世帯で2000万円以上の貯蓄を持つ人の割合は、全体の32.4%です。
対して、貯蓄なし世帯も含めた300万円未満の世帯は、33.6%となっています。
調査結果からは、十分に貯蓄が出来ている世帯と、健康かつ文化的な老後の生活を送るには厳しいと見られる300万円未満の世帯との二極化が進んでいること、不動産や金融資産を持つ人と持たない人の違いが鮮明に現れていること等が読み取れます。
また、700〜2000万円未満のミドル層の割合が少ない点も特徴的です。
100〜300万円未満 | 14.6% |
300〜700万円未満 | 11.8% |
700〜1000万円未満 | 5.3% |
1000〜1500万円未満 | 8.4% |
1500〜2000万円未満 | 6% |
2000〜3000万円未満 | 9.6% |
3000万円以上 | 22.8% |
平均 | 2427万円 |
中央値 | 810万円 |
貯蓄なし | 19% |
老後の2000万円問題は、多くの人が直面する課題となりうる可能性もあります。