1. 【年金世代】シニア世帯の年間所得の推移と収入の内訳を確認

まず、いまのシニア世帯の平均所得はどのくらいか見ていきましょう。

厚生労働省「2021年 国民生活基礎調査の概況」では、2011年~2020年の高齢者世帯における所得の推移がわかります。

厚生労働省「2021年 国民生活基礎調査の概況」

1.1 高齢者世帯の「1世帯当たり平均所得金額」

  • 2011年:303万6000円
  • 2012年:309万1000円
  • 2013年:300万5000円
  • 2014年:297万3000円
  • 2015年:308万1000円
  • 2016年:318万6000円
  • 2017年:334万9000円
  • 2018年:312万6000円
  • 2019年:(調査実施なし)
  • 2020年:332万円9000円

高齢者世帯の年間所得は、おおむね300万前後で推移していますね。次に、所得の内訳も確認していきましょう。

厚生労働省「2021年 国民生活基礎調査の概況」

1.2 【高齢者世帯】1世帯あたりの平均所得金額と内訳

総所得 332万9000円

  • 稼働所得 71万7000円(うち、雇用者所得58万7000円)
  • 公的年金・恩給 207万4000円
  • 財産所得 22万9000円
  • 年金以外の社会保障給付金 2万1000円
  • 仕送り・企業年金・個人年金・その他の所得 28万8000円

平均332万円のうち、最も高い割合を占める「公的年金・恩給」は207万4000円。所得全体の62.3%を占めます。

次に割合が高いのが「稼働所得」の71万7000円(21.5%)。公的年金だけで不足する金額を、働くことでカバーしている人が一定数いることが推測できます。

続く「財産所得」は22万9000円(6.9%)。不動産収入や株式の配当といった「不労所得」はここに含まれますね。