住宅ローンを繰り上げ返済してはいけない理由4.団信

住宅ローンを組んでいる方の多くは、団体信用生命保険(団信)に加入しています。団信とは、債務者に万一のことがあったときに残債務の返済が免除される保険です。

団信は生命保険の1つではありますが、一般的な生命保険との違いは、残債が減るほど保険金額が減っていくということ。つまり、繰り上げ返済をすることによって、当初計画より早く団信の保険金額も減ってしまうのです。

団信は、その特徴から一般的な生命保険より保険料が割安であることもあります。繰り上げ返済後、あらたに生命保険に加入する場合は、その保険料と繰り上げ返済による効果を比較しましょう。

住宅ローンの繰り上げ返済はタイミングを見極めて実施すべき

必ずしも、住宅ローンの繰り上げ返済をしてはいけないわけではありません。

繰り上げ返済の方法によっては、利息を減らすだけでなく、毎月の返済額を減らす効果にも期待できます。また金利が上昇しても、返済型軽減型の繰り上げ返済をすることで、月々の返済額を一定に保つこともできます。

  • 金利上昇局面
  • 余剰資金や金融資産が潤沢にある
  • 住宅ローンが心理的負担になっている

このような状況にあれば、繰り上げ返済のメリットは大きいといえるでしょう。いずれにしても、住宅ローンの繰り上げ返済はタイミングを見極めて実施することが大切です。

参考資料

亀梨 奈美