子育て中「正社員で働く」メリット・デメリット

まずは子育て中に正社員として働くメリット・デメリットを確認します。

正社員のメリット1. 給与・雇用・保障が安定している

正規雇用であれば、他の働き方に比べて賃金、雇用、保障が安定している点はメリットでしょう。

企業により差はありますが、正社員であれば福利厚生や昇給、ボーナス、退職金等が充実しています。雇用が安定している点も安心ですね。

また社会保険に加入しているため、年金(老齢年金・障害年金・遺族年金)や、健康保険(傷病手当金・出産手当金)といった保障も充実しています。

正社員のメリット2.金銭的にゆとりが出る

夫婦で正社員として働けば、世帯年収も上がり金銭的にゆとりが出やすくなります。

国税庁「令和3年分 民間給与実態統計調査」によれば、正社員の女性の平均年収は389万円、正社員以外では162万円となっており、倍以上の差が見られます。

出所:国税庁「令和3年分 民間給与実態統計調査」

忙しいゆえに出費も多くなりますが、工夫次第で教育費や住宅ローン、老後資金の準備もしっかりできるでしょう。

また、夫婦ともに厚生年金に加入し、ある程度の収入を保つことができれば、老後に受け取る公的年金も比較的安定します。

正社員のメリット3. キャリアが継続しやすい

正社員であれば、基本的には産前までのキャリアを持続させることができるでしょう。育児中だけでなく、子育てを終えた後も、長い目で見たキャリア形成が可能です。

正社員のメリット4.万が一に備えることができる

あまり考えたくないことではありますが、リストラやコロナ禍のような社会情勢による雇用・賃金への影響、また離別・死別など、万が一のことが起こる可能性は誰しも抱えています。

女性も正社員として働いていれば、家族でいても、ひとりになっても安心して生活できます。

正社員のデメリット1.乳児~小学生までが大変

乳幼児のうちはお世話をする時間や夜間授乳・夜泣き対応・夜間の看病などもあり、また頻繁に風邪を引くもの。正社員として働きながら、子どものお世話や看病をするのは想像以上に大変です。

常に寝不足だったり、子どもから風邪をもらい体調を崩すことも日常茶飯事でしょう。

小学生になっても低学年のうちは頻繁に風邪を引きますし、宿題を見たり旗振り、PTAといった仕事もあります。また「小1の壁」や「小4の壁」といわれるように、預け先やお留守番に悩むことも。

子どもが小さいときほど、一緒にいる時間が少ないことに心が揺れることもあります。乳児~小学生までは心身ともに育児との両立が大変でしょう。

正社員のデメリット2.心身ともに疲れ切る

フルタイムで仕事をした上で家事育児をすると、毎日慌ただしく、なかなか自分の時間もとれません。心身ともに疲れてしまい、余裕がなくなることもあるでしょう。

育児に関する悩みも成長によりさまざまなので、仕事と育児の両立が軌道にのるまで時間もかかります。