結婚したら「男性は仕事をして女性は家を守るもの」「子どもをもつのは当たり前」…昭和の時代から長らく当たり前とされてきた結婚観も、令和の今は廃れつつあります。
一方で、価値観が移り変わるはざまでもあり、現代は「昭和、平成、令和」の価値観が入り交じっている状態です。同じ30歳代でも令和の価値観の方もいれば、昭和の価値観の方もいるでしょう。
廃れた価値観だから悪いというわけではなく、価値観自体は人それぞれであり、良し悪しがあるわけではありません。
ただいま婚活される方や、特に30〜40歳代は昭和の価値観の中で育っているため、昭和と令和の結婚観のはざまで苦しむ方もいるでしょう。
今回は昭和と令和の結婚観で主に変わった2点についてみていきます。
【昭和の結婚観】最も廃れたのは「夫は仕事、妻は家庭」
昭和の結婚観の中でも、最も廃れたのは「夫は仕事、妻は家庭」という価値観でしょう。
国立社会保障・人口問題研究所「第16回出生動向基本調査(結婚と出産に関する全国調査)」によれば、18~34歳の未婚者で「夫は仕事、妻は家庭」に賛成する男性は約2割、女性は12%となっています。
50歳未満の初婚同士の夫婦の妻の意識を見ても、「夫は仕事、妻は家庭」に賛成するのは15.9%。
どちらかというと男性の方が指示している考えではありますが、共働きが主流の現代では8~9割の方が「夫は仕事、妻は家庭」とすでに考えていないことがわかります。
実際に厚生労働省が2022年9月16日に公表した「令和4年版厚生労働白書」によれば、2021年は共働き世帯が1247万世帯、専業主婦世帯が566万世帯。令和のいま、共働きはすでに当たり前となっているでしょう。
【昭和の結婚観】子どもは2人以上、一姫二太郎が望ましいという声も…
国立社会保障・人口問題研究所の調査を見ると、「結婚したら、子どもは持つべきだ」という考え方に対しては、男性の55.0%が、女性の36.6%が賛成しています。
昭和の時代には結婚したら次は子どもを産み、1人っ子はかわいそうだから2人以上、跡取りのために男の子を産み、できれば一姫二太郎が育てやすいなどといった、家族計画の具体的な指定を求める声さえありました。
しかし現代では、女性のおよそ3人に2人は、結婚しても必ずしも子どもを生むべきだとは思っていないことがわかります。
結婚と子どもに関する価値観は、前回の2015年調査から今回の2021年調査で大きく変化しており、特に女性で子どもを持つべきと考える人は30ポイント以上、男性でも約20ポイント減少しています。
まだ男性は「結婚=子どもをもつ」という考えが主流ですが、女性からすればすでに廃れた価値観になりつつあります。
男女間でこれだけのギャップがあるのは、共働きが主流の現代において、女性が仕事・育児・家事のすべてを担うようになり、結婚生活に対する考え方がより現実的に、シビアになったのも一つかもしれません。
まだ日本では、家事・育児ともに女性がメインでおこなう家庭が多いもの。
同調査によれば、妻が正規の職員である場合、夫の4割が日常的に家事をしているという結果も見られました。つまり、約6割の夫は妻が正規職員でも日常的に家事をしていません。
日本では正規職員の場合、長時間労働が多く、平日の家事育児は難しいご家庭もあるでしょう。しかし女性も仕事をしていると、すべてを両立するのはとてもハードです。
子どもを産み、主に育児を行いながらすべてを両立する女性としては、「子どもを持つべき」とは言い切れない時代になったのかもしれません。
夫婦の需要と供給は?ふたりで最適な道を選ぶ時代に
昭和と令和の結婚観をみてきましたが、はじめに確認した通り、結婚観自体に良し悪しはありません。
令和の今でも「夫は仕事、妻は家庭」という考えのもと、お互いに満足して生活する家庭もあります。
大切なのは「夫婦のお互いの意見が尊重され、需要と供給がマッチしていて満足できるか」でしょう。
昭和と令和の価値観が入り交じる現代では、夫婦で協力して仕事と家事育児をする共働き世帯もあれば、専業主婦家庭、また女性が大黒柱となる家庭などさまざまです。
どのような家庭がいいかは周りが口を出すことでも、評価を下すことでもなく、本人たちの納得と満足が大切でしょう。
婚活も育児世代も難しい時代に
「昭和、平成、令和」の価値観が入り混ざる現代では、周囲の価値観も多種多様です。
婚活をする際には、お互いの結婚観をしっかりと話し合ったほうが良さそうですね。
また、令和の価値観をもった育児世代が、昭和の価値観をもった親世代とぶつかってしまうケースもあるでしょう。
それでも育児世代が本人たちの考えで自立した道を歩めるよう、まずは夫婦で価値観を話し合えることが大切と言えます。



