各国のGDPや株価指数の動向を見ると、国家間で大きな違いがあることがわかります。

先進国の成長が鈍化したり、新興国が急成長を遂げたりするなどし、国家間の経済格差も日々変化しています。

ところで、比較の規模を小さくし、国内の地域間で見た場合、格差はどのくらいあるのでしょうか。

そこで今回は、「住む都道府県が異なると、年金受給額に差は生まれるのか」という点を、厚生労働省年金局「令和2年度 厚生年金・国民年金事業の概況」をもとに見ていきます。

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そもそも公的年金の仕組みとは

国民年金と厚生年金は、ひとくくりに「公的年金」と呼ばれることもあります。

公的年金は、現役世代(今働いている人達)が支払った保険料を、高齢者などの年金受給者向けに分配する仕組みとなっています。

そのため、皆さんが受給者となった際は、その時の働き手が年金の資金源を作ることになります。

国民年金は、日本国内に住む20歳以上60歳未満の全員に加入する義務があります。

保険料は一律で、納付した期間に応じて将来もらえる年金の額が決まります。

厚生年金は、公務員やサラリーマンなどが加入できるもので、支払う保険料はその組織から受け取る報酬に応じて変わります。

また、将来もらえる年金額は、加入期間や納付額に応じて変わります。

報酬が高ければ納付額も増えますが、将来受け取る際にその分多くもらえるということになります。

なお、国民年金に上乗せする形で厚生年金がある仕組みになっているので、これを「2階建ての構造」と呼ぶこともあります。

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出典:日本年金機構「国民年金・厚生年金保険 被保険者のしおり」(令和4年4月)・厚生労働省「日本の公的年金は『2階建て』」をもとにLIMO編集部作成

それでは次に、地域間での違いについて見ていきましょう。

厚生年金の受給額は都道府県によってどのくらい差があるのか

それでは、厚生年金の受給額について「都道府県が違うとどのくらい差が生じるのか」を、金額の多い県・少ない県のベスト10ランキングをベースに振り返っていきます。

厚生年金の平均年金月額が多い都道府県ベスト10

  • 1位:神奈川県(16万6270円)
  • 2位:千葉県(16万817円)
  • 3位:東京都(15万9393円)
  • 4位:奈良県(15万8796円)
  • 5位:埼玉県(15万7022円)
  • 6位:愛知県(15万5471円)
  • 7位:兵庫県(15万5005円)
  • 8位:大阪府(15万2340円)
  • 9位:滋賀県(14万9266円)
  • 10位:京都府(14万7632円)

厚生年金の平均年金月額が少ない都道府県ベスト10

  • 1位:青森県(12万2189円)
  • 2位:秋田県(12万2695円)
  • 3位:宮崎県(12万3098円)
  • 4位:沖縄県(12万4197円)
  • 5位:山形県(12万4286円)
  • 6位:岩手県(12万6274円)
  • 7位:熊本県(12万6561円)
  • 8位:高知県(12万7009円)
  • 9位:鹿児島県(12万7047円)
  • 10位:鳥取県(12万7306円)

1番多い県は神奈川県で16万6270円、1番少ない県は青森県で12万2189円となりました。

平均額で、4万円以上の差があることがわかりました。

将来もらえる年金を増やすには

皆さんの中には、年金の受給額について「生活費の分だけまかなえれば十分!」と感じる人もいれば、「もっとたくさんもらいたいな」と感じる人もいるでしょう。

そこで最後に、将来もらえる年金の受給額を増やす方法について紹介します。

厚生年金の受給額は、加入期間と報酬額で決まります。

加入期間については、厚生年金制度を導入している企業に属する期間を延ばすというのが選択肢になります。

国民年金の加入対象は原則20歳から60歳未満ですが、厚生年金については入社した時から原則70歳までとなります。

昨今、60歳を過ぎても働く人は増えているので、仕事が好きな人は70歳まで働き、不足分を補うことも可能です。

報酬額については、基本的には勤続年数に応じて上がっていく会社が多いでしょう。

ただし、もっと大きく金額を上げたいのであれば、経験やスキルの向上を意識し、転職なども視野に入れたうえでキャリアアップを図ることが選択肢になります。

今努力することが、将来の自分も救うことになります。

国内で見ても年金の事情は異なる。データを見て、今からできることを

いかがだったでしょうか。

将来の話として考えるのを先延ばしされることもある、年金の話。

しかし、資料を見てみると、今回ご紹介したような興味深いデータも見つかります。

また、こういった知識を得ることで、若いうちにすべき行動についても具体的に考えていけるでしょう。

ぜひ、参考にしてみてください。

参考資料