「年収600万円」にとって教育は贅沢品なのか
昨今、中間層の貧困という言葉が聞かれるようになりました。住民税非課税世帯に対する5万円給付など、低所得者に対する支援は手厚いように感じます。
しかし、所得があがるほどにさまざまな所得制限が生まれ、逆転現象が起こっているのも事実です。
かつては専業主婦家庭でも子ども3人を進学させることも普通にありました。
しかし、今は共働きでないと十分な教育を受けさせてあげられないという家庭もめずらしくありません。年収600万円台の世帯にとって、子どもの教育費は重くのしかかるものです。
日本政策金融公庫の「令和3年度 教育費負担の実態調査結果」によると、教育費の捻出方法の第1位は「節約」でした。なかでも「旅行・レジャー費」「外食費」「衣類の購入費」「食費」の節約が目立ちます。
節約することで教育費を捻出する家庭は多く、もはや教育は贅沢品のように感じられますね。
国公立なら行けるはず、塾などの学校外費用が不要、という意見もありますが、地域によっては私立への進学が望ましかったり、塾に通わずに学校だけで勉強するのが難しい子どもがいたりします。
一概に「贅沢品だ」と批判することは難しいでしょう。