2022年9月9日、厚生労働省から「国民生活基礎調査の概況」が公表されました。

昨年度はコロナウイルスの影響により調査が中止していたので、2年ぶりの公表です。

結果からは、前回調査の2019年度から大きく変わったポイントが多々見られます。今回は、高齢者をとりまく状況にフォーカスを当ててみたいと思います。

年々厳しくなっていることが伺えるシニアのお財布事情に迫りましょう。

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1. 年金だけで生活する高齢者は少ない

同調査によると、「公的年金・恩給を受給している高齢者世帯における公的年金・恩給の総所得に占める割合別世帯数の構成割合」は次のようになりました。

出所:厚生労働省「2021年 国民生活基礎調査の概況」

100%年金だけで生活できている世帯は24.9%にとどまります。80~100%未満が一番多く、33.3%。また60~80%未満が15.9%、40~60%未満が14.0%もいます。

前回調査では100%生活できる高齢者が48.4%だったので、大幅な減少となりました。

「悠々自適な年金生活」が叶うのは一握りだけなのかもしれませんね。

では高齢者は、年金以外にどのような収入を確保しているのでしょうか。