10月以降、パートタイムとして働く方の給与事情が大きく変わることをご存知でしょうか。

一つは最低賃金の引き上げ、もう一つは社会保障の拡大です。どちらも聞こえはいい制度改正ですが、現実には「働き方を抑制する」という現象も出ることが懸念されています。

それぞれの制度改正ポイントを整理するとともに、起こりうる逆転現象について考えていきましょう。

10月から最低賃金が引き上げへ

厚生労働省は2022年8月23日、地方最低賃金審議会が答申した2022年度の地域別最低賃金の改定額を取りまとめました。

こちらによると、10月1日から10月中旬にかけて各地域の最低賃金が引き上げられます。

出所:厚生労働省「令和4年度 地域別最低賃金 答申状況」

全国平均は31円の引き上げで、過去最高に。33円の引き上げは5県にものぼります。

パートタイマーの方は、最低賃金ギリギリのラインで働く方も少なくありません。今回の改正で収入がアップする方も多いと予想されます。

しかし、現実的にはそううまく運ばない方もいるようです。それが、扶養内で働くパート主婦。その理由を見てきましょう。