10月以降、パートタイムとして働く方の給与事情が大きく変わることをご存知でしょうか。
一つは最低賃金の引き上げ、もう一つは社会保障の拡大です。どちらも聞こえはいい制度改正ですが、現実には「働き方を抑制する」という現象も出ることが懸念されています。
それぞれの制度改正ポイントを整理するとともに、起こりうる逆転現象について考えていきましょう。
10月から最低賃金が引き上げへ
厚生労働省は2022年8月23日、地方最低賃金審議会が答申した2022年度の地域別最低賃金の改定額を取りまとめました。
こちらによると、10月1日から10月中旬にかけて各地域の最低賃金が引き上げられます。
全国平均は31円の引き上げで、過去最高に。33円の引き上げは5県にものぼります。
パートタイマーの方は、最低賃金ギリギリのラインで働く方も少なくありません。今回の改正で収入がアップする方も多いと予想されます。
しかし、現実的にはそううまく運ばない方もいるようです。それが、扶養内で働くパート主婦。その理由を見てきましょう。
執筆者
株式会社ナビゲータープラットフォーム メディア編集本部
LIMO編集部記者/編集者/元公務員
京都教育大学卒業。くらしとお金の経済メディア「LIMO(リーモ)」のLIMO編集部で、厚生労働省管轄の公的年金制度や貯蓄、社会保障、退職金など、金融の情報を中心に執筆中。大学卒業後は教育関連企業での営業職を経て、2010年に地方自治体の公務員として入職。「国民健康保険」「後期高齢者医療制度」「福祉医療」等の業務に従事した。主に国民健康保険料の賦課、保険料徴収、高額療養費制度などの給付、国民年金や国民健康保険への資格切り替え、補助金申請等の業務を担う。特に退職に伴う年金や保険の切り替えでは、手続きがもれることで不利益を被ることがないよう丁寧な窓口対応を心がけた。その後、保険代理店にてマーケティング業務に従事。保険料比較サイトの立ち上げに参加した。乗合保険会社の商品ページだけでなく、保険の知識を普及するためのページ作成にも参加。小学校教諭一種免許、幼稚園教諭一種免許、特別支援学校一種免許取得。
はたらく世代のお金の診断・相談サービスを行うマネイロでは、「【計算例付】厚生年金保険料はどのように決まる?ケース別算出方法や受給額を解説」など、お金や年金制度にまつわる記事を発信中。京都府出身。(2024年3月18日更新)