年金を月15万円もらえる人の現役時代の年収はどのくらい?
「現役時代の収入と比べ年金は少なくなると聞いているけど、月15万円ぐらいはもらえるでしょう」と思っている人もいらっしゃるかもしれません。
まずは、月15万円の年金を受け取るには、現役時代の年収がいくら必要なのかを調べてみましょう。
月15万円の年金を受け取るための年収計算の基本的な条件
- 対象者は会社員、配偶者なし、扶養家族なし
- 2003年4月以降に就職
- 厚生年金保険の加入期間は38年
なお、20歳から2年間は国民年金に加入し、通算加入期間は40年とする
- 老齢基礎年金は満額の年額77万7800円(2022年分)→月額:6万5000円
- 年金を月15万円もらう場合の老齢厚生年金額102万円→月額:8万5000円
老齢厚生年金の報酬比例部分の年金額を試算
- 平均標準報酬額×5.481/1000×2003年4月以後の被保険者期間の月数456月=102万円
- 平均標準報酬額×0.005481×456月=102万円
- 平均標準報酬額≒40万8182円
- 標準報酬月額は41万円
41万円で報酬比例部分を計算すると、
102万4727円≒月額8万5000円
老齢基礎年金の月額6万5000円+老齢厚生年金の月額8万5000円=15万円
これより、15万円の年金が受け取れます。
実際に、月15万円の年金を受け取るには、標準報酬月額41万円とした場合の標準月額は39万5000円~42万5000円となります。
つまり、年収は少なくとも39万5000円×12=474万円を平均的に受け取る必要がありそうです。
国税庁が公表している「民間給与実態統計調査(2020年分)」で、平均給与(年収)の実態を確認してみましょう。
平均給与の結果は433万円(男性532万円・女性293万円)となっています。男性は、月15万円の年金を受け取る平均年収474万円を超えています。
しかし、女性は181万円少なくなっています。また、女性が年収500万円超となるのは全体の12.1%という結果となっています。